ホーム野生生物ニュース違法事例・法執行ニュース>タイ:旅行バッグから生きたヒョウ、クマ、サルがみつかる

野生生物ニュース

タイ:旅行バッグから生きたヒョウ、クマ、サルがみつかる

2011年05月24日
ソーシャルブックマーク はてなブックマーク yahooブックマーク livedoor del buzzurl
ツイート ツィート
Buzz GoogleBuzz
印刷 印刷

110513bear-cub-s.jpg このクマの子も、バンコクの空港で乗客のスーツケースからみつかった7頭うちの1頭である。
© Panjit Tansom

【2011年5月13日、タイ、バンコク発】
 パスポート、航空券、ヒョウの子? これがまさに、アラブ首長国連邦の男性が、スワンナブーム国際空港で5月13日の明け方早くに逮捕された際に所持していたものだ。

 4頭の子ヒョウ、1頭の子グマ、1頭のテナガザルの赤ちゃんと1頭のマーモセット、合わせて7頭の幼い動物が、36歳の容疑者のバッグに、生きた状態で詰め込まれていたのが発見された。

 この密輸者の大胆な試みをくじいたのは、かさばったバッグでも、怪しい行動でもなかった。彼の企みを暴露したのは、バッグに詰められていたヒョウの子の押し殺したような鳴き声だった。

 タイ警察の自然資源及び環境犯罪抑制部門(Natural Resources and Environmental Crimes Suppression Division)の担当官は、ドバイ行きの乗客が国外に生きた動物を密輸しようとしているという密告を受けた。

 動物を運んでいるというその人物を特定するため、この日の午前1時ごろに、その時まさにドバイ行きのフライトに乗り込もうとしている乗客すべてに対し、部門の担当官が検査を受けるよう指示した。

 チェックしている間に、警察官がヒョウが鳴いているのを聞きつけ、この容疑者に目を付けたところ、この男性の手荷物から動物がみつかった。

 この動物たちは国立公園・野生生物・植物保全局(a National Parks, Wildlife and Plant Conservation Department)の救護センターで保護されており、この容疑者はタイ国外に絶滅のおそれのある種を密輸出したとして起訴されるだろう、と副局長(Deputy Director General)の Theerapat Prayunsitthi博士は記者会見で述べた。

 もし有罪判決を受けたら、容疑者は懲役4年および4万タイバーツ(約10万円)の罰金を言い渡される可能性がある。

 タイから密輸者が幼い野生動物を持ち出すのは今回が初めてではない。この2月にも、インドネシアの男性は動物でいっぱいにした3つのスーツケースを持っているのが発見された。去年の8月には、タイ人の女性が、薬でフラフラになったトラの子を旅行バッグに隠し、イランに密輸しようとしていたのを当局が発見している。

 今回の事件で、ペット取引向けの幼い野生動物の違法な捕獲および密輸に世間の注目が集まる。トラフィックサウスイーストアジアはそれ以来、この問題に注目している。マレーシアのボディショップはトラフィックサウスイーストアジアと協力し、まさにこうしたペット取引について注意喚起するためのキャンペーンをおこなっている。

2011年05月24日
ソーシャルブックマーク はてなブックマーク yahooブックマーク livedoor del buzzurl
ツイート ツィート
Buzz GoogleBuzz
印刷 印刷

関連ニュース

20170909_event_2.jpg

【セミナー開催報告】ペット取引される爬虫類
-上野動物園×WWF・トラフィクセミナー-

2017年09月25日

2017年9月9日、トラフィックは、上野動物園にて「ペット取引される爬虫類」についてのセミナーを開催しました。生息地の開発や、ペットにするための捕獲、密輸により、絶滅の危機に瀕しているカメやトカゲなどの爬虫類。これらの動物は、密輸される途中で保護されても、多くは生息地に帰ることができません。なぜでしょうか?こうした日本のペットショップで販売される爬虫類の取引の現状と問題について、専門家が解説。参加者の疑問に答えました。

©トラフィック

170830ivory.jpg

国内での象牙取引で違法事例再び
古物商ら12人が書類送検されるも不起訴に

2017年08月30日

2017年8月25日に象牙9本を違法に取引した容疑で、東京都内の古物商と従業員、その顧客ら12人が書類送検されるという事件が報道された。これは、6月20日に同じく18本の象牙を違法に取引した業者が書類送検された事件に続き、2017年で2件目の摘発となる。さらに29日には、不起訴処分となったことが明らかになった。世界では、ゾウの密猟と象牙の違法取引に歯止めをかけるため関係国が抜本的な対策に着手する中、日本国内で相次ぐ違法な象牙の取引。国内市場管理の問題点があらためて浮き彫りになっている。

©Martin Harvey / WWF

170909event.jpg

【セミナー開催のご案内】上野動物園×WWF・トラフィックセミナー
-ペット取引される爬虫類-

2017年08月23日

2017年9月9日、トラフィックは、上野動物園にて「ペット取引される爬虫類」についてのセミナーを開催します。動物園で飼育されている爬虫類の生態やペット人気の陰で絶滅の危機に瀕している種を守るための取り組みと、日本のペットショップで販売されている爬虫類の取引を巡る課題などを専門家が分かりやくお話しします。

© Michel Terrettaz / WWF

170808elephant.jpg

日本におけるインターネットでの象牙取引、最新報告書発表

2017年08月08日

2017年8月8日、トラフィックは、日本の主要eコマースサイトでの象牙取引を調査した報告書を発表した。調査の結果、オンライン店舗のほか、ネットオークションや個人向けフリマサイトでも活発な取引が行なわれる中、現状の規制に大きな課題があることが明らかになった。今回の調査で、これまで不明瞭だった、特にインターネットを通じた象牙取引の一端が明らかになったことから、日本政府にはあらためて、違法取引を許さない包括的な規制措置を求めていく。

©Martin Harvey / WWF

関連出版物

17_Online_Ivory_Trade_in_Japan_JP.jpg

日本におけるインターネットでの象牙取引 アップデート

発効:トラフィック【2017年8月】 著者:北出智美【日本語】Briefing Paper

17_Briefing_CHI-World_Rhino_Day.jpg

Chi Initiative BRIEFING PAPER World Rhino Day 2017

発行:Chi Initiative【2017年9月】 著者:TRAFFIC【英語】24pp

pagetop