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【セミナー開催のご案内】野生植物原料の持続可能な利用について考える<生物多様性の保全と企業の役割>

2014年03月14日
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©トラフィックイーストアジアジャパン

 自然と社会に配慮した持続可能な調達をおこなっているか -この問いは、自然原料を扱う企業への様々なリスク、そして成長の機会として、今後一層、重要度を増してゆきます-
これまで、木材や紙、水産物、パームオイルなどさまざまな自然原料調達に関わる議論が既になされていますが、いま、「野生植物」についても、その原料調達リスクが語られ始めています。

 日本では、さまざまな植物が、食品や化粧品、医薬品、アロマなどの原料として大量に利用されていますが、この中に野生から採集されている植物が多種あることをご存知でしょうか?現在、世界の植物の5種に1種が絶滅の危機にあると言われています。資源の枯渇の最たる原因の一つである過剰な取引は、こうした貴重な植物原料の利用を持続不可能なものにするのみならず、現地の生産者の暮らしにも直接的な影響を与えます。このように急速に失われつつある野生植物資源の将来を危惧し、生物多様性条約(CBD)においても、「世界植物保全戦略(Global Strategy for Plant Conservation: GSPC)」が定められており、植物資源の減少を食い止め、地域住民の持続可能な生計を支えることは2020年までの重要なゴールのひとつに謳われています。

 トラフィックがこれまでにおこなった調査によると、日本企業の多くが、自社の植物原料のサプライチェーンを生産地までさかのぼることができない状態にあることがわかっています。更に、資源の減少による調達リスクを経験したことがある、また、持続可能な調達の必要性を感じている、といった企業も多数にのぼっています。

 そこでトラフィックでは、この度、経団連自然保護基金のご支援のもと、植物原料を利用する企業の方々を対象に、「野生植物原料の持続可能な利用を考える」をテーマとした情報提供・意見交換の場として、セミナーを開催いたします。セミナーでは、植物資源の保全と持続可能な利用に関する動向、サプライチェーンに内在する社会・環境面の要素、さらに、ツールとしての野生植物に特化した初の国際基準や認証制度について、国内外の最新情報や取り組み事例を紹介いたします。企業の皆さまには、是非とも情報収集や意見交換の場として、この機会にご参加いただけましたら幸いです。

 

野生植物原料の持続可能な利用について考える
<生物多様性の保全と企業の役割>
日時 2014年3月26日(水) 14:0013:30受付開始) ~ 17:00
場所
WWFジャパン会議室(東京・赤羽橋) 【地図

東京都港区芝3-1-14 日本生命赤羽橋ビル7階

 
主催 トラフィック イーストアジア ジャパン
対象 植物原料を利用する企業、野生植物の持続可能な利用や、認証制度等にご興味をお持ちの企業
内容(暫定)


●生物多様性と企業の役割-野生植物資源の保全に関する動向、企業のリスクと機会

●サプライチェーンを遡る-持続可能な利用と社会的配慮、現場の取組(ベトナム、中国)

●ツールとしての国際基準・認証制度-「フェアワイルド」の詳細と最新事例

※「フェアワイルド」は野生植物の持続可能な採集や利用のための、植物にも採集現地の人々の暮らしにもフェアな国際基準です。2008年にフェアワイルド・ファウンデーションが設立され、現在世界各国で徐々に取り組みが始まっています。

参加申し込み ご参加をご希望の方は、EメールまたはFAXで、 氏名・所属・連絡先(メールアドレス、電話番号)を下記までお知らせください。
※定員に達した場合は申し込みを締め切らせていただきます。
申し込み・問い合わせ先 トラフィックイーストアジアジャパン(WWFジャパン)
TEL:  03-3769-1716 FAX: 03-3769-1717 Email : traffic@trafficj.org

※ご記入いただいた個人情報は、セミナーの運営管理及びこの取り組みに関する ご意見をお伺いする等の問い合わせのためにのみ使用いたします。ご記入は任意 ですが、必要な情報の記入がない場合はセミナーに関するご連絡やお問い合わせ が出来ないことがございます。個人情報の利用目的の通知、開示、訂正、追加ま たは削除、利用停止、消去及び第三者提供停止などのお問い合わせは個人情報保 護係(privacy@wwf.or.jp、Tel: 03-3769-1719)にて承ります。
公益財団法人世界自然保護基金ジャパン 個人情報保護管理者(事務局長) ★上記についてご同意いただいた上で個人情報をご記入ください。

* 当日内容が変更となる場合がありますことをご了承ください。
本セミナーは、経団連自然保護基金による資金のご支援により開催されます。

■関連情報:
フェアワイルドとは?
フェアワイルドのパンフレット
野生植物の利用と人々の暮らしの持続可能性

2014年03月14日
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© R.Isotti, A.Cambone / Homo Ambiens / WWF

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