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-私たちの暮らしを支える世界の生物多様性:野生生物を守る国際条約について知る-

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【パネル展&講座開催のご案内】「ワシントン条約ってなんだろう?」
-私たちの暮らしを支える世界の生物多様性:野生生物を守る国際条約について知る-

2015年10月16日
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©Martin Harvey/WWF-Canon

パネル展&講座開催のご案内
「ワシントン条約ってなんだろう?」
-私たちの暮らしを支える世界の生物多様性:野生生物を守る国際条約について知る-

 「TPP協定、大筋合意!」というニュース速報が流れたのをご記憶の方も多いと思います。TPP(Trans-Pacific Partnership Agreement:環太平洋パートナーシップ協定)に環境の章があることをご存知でしょうか?

 自動車、農産物、知的財産や健康保険制度等に注目が集まっていますが、環境や労働に関する事項も合意内容に含まれています。現在、条文が調整中である協定の概要によると「12の締約国は、自国の環境法令を効果的に執行し、及び貿易又は投資を奨励する目的で環境法令を弱めないことに合意する。締約国は、また、絶滅のおそれのある種の国際取引に関する条約(CITES)に基づく義務を履行することに合意し、並びに違法に採捕された野生動植物の取引に対処するために措置をとり、及び当該取引を防止するために協力することに合意する」(環太平洋パートナーシップ協定の概要(暫定版)日本語仮訳、内閣官房)とされており、ワシントン条約(CITES)を遵守することが明記されています。

 CITESは、Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Floraの略称で、日本では一般に「ワシントン条約」と呼ばれています。環境関連の条約の中では比較的認知度が高く、85%が「知っている」(株式会社ノルド社会環境研究所調査による、2009)とのデータも出ています。しかし、条約の内容ついては、正しく理解されているとは言い難く、報道資料の中でも「ワシントン条約で絶滅危惧種に指定された」という誤った記述を目にすることも稀ではありません。

 トラフィックでは、そんな身近なようで意外と知る機会の少ないワシントン条約について、改めて理解を深めていただくためのパネル展を港区立エコプラザで11月1日から約1カ月間おこないます。また、会期中の11日夜には、スタッフから条約の中身について解説させていただく講座も開催します。

 是非、足をお運びください。

内容

●パネル展示
『ワシントン条約について知る』
野生生物の絶滅の原因、ワシントン条約のコンセプトや規制内容、違法な取引の現状、わたしたちにできること、などの内容を説明するパネルの展示。

●講座
『私たちの暮らしを支える世界の生物多様性』
「ワシントン条約」という名前は聞いたことがあっても、その内容ま ではよくわからない、という方向けの講座。野生生物を守るために制定された国際条約であること、どのように機能して、私たちがどのように野生生物を守って いけるのか、また、違法な取引や密猟といった問題が、世界的に取り組まなければならない課題であることなどをご紹介します。

日時

●パネル展示
2015年11月1日(日)~11月29日(日) 9:30~20:00

●講座
2015年11月11日(水) 18:45~20:00(18:30受付開始)

場所

港区立エコプラザ
〒105-0013 港区浜松町1-13-1
JR浜松町/大江戸線大門駅より徒歩5分
[地図]http://minato-ecoplaza.net/facility/access

参加費 無料
定員 講座のみ30名(定員になり次第締切)
共催 トラフィック イーストアジア ジャパン、港区立エコプラザ
お申込み 下記よりお申込みください
http://minato-ecoplaza.net/event/inquiry/?entryid=6300 (こちらの講座は終了いたしました)

【お問い合わせ】
トラフィック イーストアジア ジャパン TEASjapan@traffic.org

2015年10月16日
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©Steve Morello / WWF

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