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長江上流域に人々の暮らしと野生の薬用植物をたずねて

2010年05月24日
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中国、陝西省©TRAFFIC East Asia-Japan
 
100524meeting.jpg 左:現地の担当者との話合い、右:南五味子を使ったお酒
©TRAFFIC East Asia-Japan

【トラフィックイーストアジアジャパン発】

 日本をはじめ世界中で薬や香料に利用するため、野生の植物が採取・利用・取引されている。いまやそうした薬用・アロマティック植物は人々の暮らしにとって欠かせないものとなっている。

 トラフィックは、他の団体と協力してISSC-MAP(薬用・アロマティック植物の野生からの持続可能な採集に関する国際基準)*を作成するなど、野生の薬用・アロマティック植物の持続可能な採集と利用を推進している。日本の市場において「野生の薬用植物は、持続可能な方法で採集・取引されたものを利用する」という意識が高まることで、生産者の生活を守ることになり生物多様性豊かな同地域の自然を守ることにつながる。それはまた生産側の人々の希望でもある。

 私たちが利用している野生植物の、原産地域の現状はどのようなものなのだろうか。また、現地の人々はどのように思っているのだろうか。中国伝統薬(漢方薬)の主要な生産地であり、ISSC-MAPの基準を満たす採集方法を取り入れる努力が今まさにおこなわれている中国陝西省寧陝県の現状を、現地訪問の報告をもとに紹介する。

レポートはこちらからダウンロードできます。
『長江上流域における野生の薬用植物と人々の暮らし(現地訪問レポート)』

 



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*ISSC-MAPの基準を満たす持続可能な方法で野生からの採集をおこなうことで野生植物を保護し、フェアトレードの考え方をとりいれることで取引や採取の公平性を確保する、フェアワイルド(FairWild)という認証制度が動き出しています。
2010年05月24日
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関連キーワード フェアワイルド 中国 薬用植物

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