ホーム野生生物ニュース違法事例・法執行ニュース>王室のイベント:違法な野生生物取引対策

野生生物ニュース

王室のイベント:違法な野生生物取引対策

2013年06月13日
ソーシャルブックマーク はてなブックマーク yahooブックマーク livedoor del buzzurl
ツイート ツィート
Buzz GoogleBuzz
印刷 印刷
 
英国皇太子殿下ウェールズ公と英国政府が、違法な野生生物取引を終わらせるためのハイレベルな呼びかけをおこなう会合を開いた ©European Parliament

【英国、ロンドン発 2013年5月21日】

 英国皇太子殿下ウェールズ公と英国政府が、違法な野生生物取引を終わらせるためのハイレベルな呼びかけをおこなう会合を開いた。違法取引は、自然界だけではなく、国家や地域の安全保障に対しても深刻な脅威となっている。

 英国皇太子殿下ウェールズ公は、WWF英国の総裁であり、違法な野生生物取引の終息の切望ほか、同様の保全活動の多くを共有している。

 このイニシアティブは、国際的な政治課題として問題を強調することを意図している。

 国際的な野生生物犯罪活動によって影響を受けた国-オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ボツワナ、カメルーン、チャド、コンゴ民主共和国、フランス、ガボン、ドイツ、インドネシア、ケニア、ネパール、オランダ、マレーシア、モザンビーク、スウェーデン、スイス、チュニジア、ウガンダ、米国、ベトナム-からの代表者の参加が見込まれる。

 「違法な野生生物取引は、象徴的で生態学的に重要な種を絶滅の危機にさらしており、何十年にもわたる保全の取り組みを覆すおそれがある」と、WWF英国の代表デイビッド・ナスバウム(David Nussbaum)は言う。

 「この数十億ポンド(数兆円)の取引は、他の犯罪をも煽り、地球上の最貧層の人々の一部を破綻させるような影響がある」

 「記録的な水準の密猟と野生生物の不正取引に対して、この会合が、致命的で破壊的な取引との戦いの革新的な取り組みのはじまりになることを期待する」

 668という記録的な数の南アフリカのサイが、昨年密猟者によって捕殺された。また、2013年の今現在、300頭近くが、命を落としている。今月のはじめ、中央アフリカ共和国の世界遺産指定地域であり、「ゾウの村(village of elephants)」として地元で有名なザンガ・バイで唯一のゾウの生息地に、カラシニコフで武装した17人が入った。その後、最低でも26頭のゾウが捕殺されているのが見つかった。

 この会合は、同じく英国政府の主催によって秋に開かれる首脳会議の下地をつくるだろう。その会議では、世界中の市場で絶滅のおそれのある野生生物と関連製品の消費を減少させること、違法取引に関係する犯罪組織に対抗する国際的な法執行と刑事司法を向上させること、こうした取引に替わるような長期的で実効可能な経済手段を地域社会が見つけられるよう支援すること、に向かって各国政府が具体的な行動を示すことが期待される。

 英国環境・食糧・農村地域大臣オーウェン・パターソン(Owen Paterson)氏は、「種の絶滅が、過去の話だと考えるのは容易すぎます。それは、今日非常に切実な問題なのです。ですから、違法な野生生物取引の会議を皇太子殿下と共催することについて嬉しく思います。この会合は、この問題を国際的に最高レベルに提起する重要な機会となります。互いに協力することで、世界中の絶滅のおそれのある野生生物やその関連製品の消費を減らし、取引に対する長期的な対策を見出すために地域社会を支援することができるのです」

 トラフィックのアドボカシー・ダイレクターであるサブリ・ザインは、会合の参加者に呼びかけ、密猟の危機を煽っている消費を抑制する必要性を語った。

 「絶滅のおそれのある野生生物を求める消費者の背後にある動機を解明し、そこに影響を与えるような新しい対策が緊急的に求められている-そうした消費者が、わたしたちの信念に共感する、というような希望や、普及啓発以上のことを考えなければ。世界の絶滅のおそれのある野生生物を守るためには、現実的で長続きする消費行動の変革を実現する必要がある」

 2012年の夏、WWFとトラフィックは、違法な野生生物取引の実態を描き出し、深刻な犯罪として対策を講じるために各国政府と国際機関に訴えかけるため、国際的なキャンペーンを立ち上げた。

2013年06月13日
ソーシャルブックマーク はてなブックマーク yahooブックマーク livedoor del buzzurl
ツイート ツィート
Buzz GoogleBuzz
印刷 印刷

関連ニュース

20170909_event_2.jpg

【セミナー開催報告】ペット取引される爬虫類
-上野動物園×WWF・トラフィクセミナー-

2017年09月25日

2017年9月9日、トラフィックは、上野動物園にて「ペット取引される爬虫類」についてのセミナーを開催しました。生息地の開発や、ペットにするための捕獲、密輸により、絶滅の危機に瀕しているカメやトカゲなどの爬虫類。これらの動物は、密輸される途中で保護されても、多くは生息地に帰ることができません。なぜでしょうか?こうした日本のペットショップで販売される爬虫類の取引の現状と問題について、専門家が解説。参加者の疑問に答えました。

©トラフィック

170830ivory.jpg

国内での象牙取引で違法事例再び
古物商ら12人が書類送検されるも不起訴に

2017年08月30日

2017年8月25日に象牙9本を違法に取引した容疑で、東京都内の古物商と従業員、その顧客ら12人が書類送検されるという事件が報道された。これは、6月20日に同じく18本の象牙を違法に取引した業者が書類送検された事件に続き、2017年で2件目の摘発となる。さらに29日には、不起訴処分となったことが明らかになった。世界では、ゾウの密猟と象牙の違法取引に歯止めをかけるため関係国が抜本的な対策に着手する中、日本国内で相次ぐ違法な象牙の取引。国内市場管理の問題点があらためて浮き彫りになっている。

©Martin Harvey / WWF

170909event.jpg

【セミナー開催のご案内】上野動物園×WWF・トラフィックセミナー
-ペット取引される爬虫類-

2017年08月23日

2017年9月9日、トラフィックは、上野動物園にて「ペット取引される爬虫類」についてのセミナーを開催します。動物園で飼育されている爬虫類の生態やペット人気の陰で絶滅の危機に瀕している種を守るための取り組みと、日本のペットショップで販売されている爬虫類の取引を巡る課題などを専門家が分かりやくお話しします。

© Michel Terrettaz / WWF

170808elephant.jpg

日本におけるインターネットでの象牙取引、最新報告書発表

2017年08月08日

2017年8月8日、トラフィックは、日本の主要eコマースサイトでの象牙取引を調査した報告書を発表した。調査の結果、オンライン店舗のほか、ネットオークションや個人向けフリマサイトでも活発な取引が行なわれる中、現状の規制に大きな課題があることが明らかになった。今回の調査で、これまで不明瞭だった、特にインターネットを通じた象牙取引の一端が明らかになったことから、日本政府にはあらためて、違法取引を許さない包括的な規制措置を求めていく。

©Martin Harvey / WWF

関連出版物

17_Online_Ivory_Trade_in_Japan_JP.jpg

日本におけるインターネットでの象牙取引 アップデート

発効:トラフィック【2017年8月】 著者:北出智美【日本語】Briefing Paper

17_Briefing_CHI-World_Rhino_Day.jpg

Chi Initiative BRIEFING PAPER World Rhino Day 2017

発行:Chi Initiative【2017年9月】 著者:TRAFFIC【英語】24pp

pagetop