
そんな取り組みやコンセプトについてご紹介しようと、このたび、パシフィコ横浜で開催される『グリーンEXPO』の会期中の2009年7月5日(日)に、トラフィック/WWFのセミナー「地球の「薬箱」を救え!― ハーバリストが語るフェアでオーガニックな薬草とは ―」が行われます。イギリスのハーブ療法士、エレノア・ガリアさんがお話するこのセミナーでは、植物を採集している現地の人も幸せになれて、野生の植物も存続していけるような持続可能な方法で植物を採取するための国際基準 ISSC-MAP*や、その認証制度FairWild(フェアワイルド)、中国のパンダの里でのプロジェクトについてご紹介します。
当日セミナーにご参加いただき、アンケートにお答えいただいた方には、実際にISSC-MAPのプロジェクトサイトで採取された、サステナブルなハーブ・ティーバッグを差し上げます。当日はトラフィック/WWFのブースもございますので、ぜひお立ち寄りください。
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プロフィール 英国のハーブ療法士。英国医療ハーバリスト協会会員。 1860年に英国、エジンバラに設立されたNapiers Herbal Clinic and Dispensaryでハーブ医療を修習し、Sussex College of Phytotherapyで学んだ後、2001年に資格を得て、自営農場で「Nether Cerne Herbs」を設立しました。Nether Cerneやドーセット(Dorset)の丘周辺に生育している野生のハーブを多く使ったクリニックを開いています。 生来、自然保護への感心を持っていましたが、それはブラジルのイラカンビの薬用植物についてのプロジェクトでひとつの形になりました。1999年にブラジルの大西洋沿岸の森で同プロジェクトの設立を支援したのです。このプロジェクトは、薬用植物の伝統的な利用や森林を保護する手段として同植物の持続可能の利用に活力を与えるというものでした。 薬用植物の保護のためのガイドラインの改定(Revision of Guidelines for the Conservation of Medicinal Plants)(昆明、2004年)へ関わった後、イラカンビをISSC-MAPのパイロットプロジェクトとして選びました。薬用・アロマティック植物の野生からの持続可能な採集に関する国際基準(ISSC-MAP)は、認証制度FairWildの取り組みにとって極めて重要な部分であり、この地球に暮らす人と植物の双方の健康にとって野生からの持続可能な採集の重要性について再認識させるものです。 |
セミナー開催日時: | 2009年7月5日(日) 11:00~12:40 ※セミナーはグリーンEXPO会場にて行われます |
場所: |
「グリーンEXPO~エコとオーガニックが大集合~」 |
参加費: |
セミナーは無料ですが、グリーンEXPOへの入場が必要です。 入場料: グリーンEXPO:500円/日、 フリーマーケット:300円/日 |
主催: | 主催:グリーンEXPO実行委員会 |
お申し込み: |
セミナーに参加希望の方は事前登録をおこなってください。(6/30にセミナーの事前登録は終了しますが、その後のお申し込みは当日直接会場にお越しください) |
*薬用・アロマティック植物の野生からの持続可能な採集に関する国際基準
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@Martin Harvey / WWF
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