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アフリカ全体では最悪の状況

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2015年、南アフリカのサイの密猟わずかに減少
アフリカ全体では最悪の状況

2016年01月29日
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2007-2015年サイの密猟数(南アフリカ共和国)

【南アフリカ共和国、ヨハネスブルグ発 2016年1月21日】

 南アフリカ共和国政府は21日、2015年のサイの違法捕殺数を公表した。1,175頭という数字は、2014年に記録した1,215頭からわずかな減少を示すが、アフリカのサイの密猟数は、大陸全土で合計すると最悪の記録となった。

 「2015年の南アフリカのサイ密猟数はわずかに減少し、これはおそらく当局が現場で何らかの影響をもたらしているのであろうが、とても祝えることでも、現状に満足できるものでもない」と、トラフィックのポリシーダイレクターであるサブリ・ザイン(Sabri Zain)は述べた。「この数字は、許容できないほど高いままで、大陸全体のサイ密猟の危機の規模は広がっている」。

 南アフリカの2015年の減少は、近隣国において密猟数が大幅に上昇したことにより相殺はされない。ジンバブエのサイ密猟数は、昨年「少なくとも50頭」と広く報告されたように、2014年の12頭から上昇した。ナミビアの密猟数も2014年24頭から2015年は80頭と、著しく上昇した。

 トラフィックのデータによると、アフリカ全土のサイ密猟の合計は、2014年1,299頭に達した。南アフリカからの最新の数値は、2015年の大陸全土の合計が、少なくとも1,305頭となることを意味する。

 「アフリカでのサイの密猟数にとって全体としては、2015年はこの数十年間で最悪の年である」と、トラフィックのサイ専門家であるトム・ミリケン(Tom Milliken)は述べた。「密猟の中心地が、近隣国ナミビア、ジンバブエに広がっているが、南アフリカで終息しているわけではない。いくつかの称賛すべき取り組みが成されているにもかかわらず、この非常に暗いトンネルの終わりに光を見てから、まだとても長い道のりにある」。

 4大サイ生息国のうち、唯一ケニアが、2015年のサイ密猟の大幅な低下を報告することが期待されている。

 先週、多くのサイ保全対策が、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約:CITES)第66回常設委員会の会期中に合意された。

 サイ密猟によって影響をうけるすべての国が、発行された具体的な手順とともに「ワシントン条約サイ執行タスクフォース(CITES Rhinoceros Enforcement Task Force)」によって構築された主要な戦略と措置を実施するよう指示された。
 モザンビーク:強化された保全の法律や規制の採択を含む象牙およびサイの国家行動計画を実施すること
 南アフリカとモザンビーク:サイ密猟における共同行動計画を緊急的に策定すること
 南アフリカとベトナム:犯罪捜査上の協力を強化すること

 ベトナムは、犀角の重要な目的地として、効果的に改善された刑法改正を実施することや、国内市場における犀角の需要削減のための措置を講じることを指示された。

 「世界は、特に最終目的地である取引を誘発する需要国(ベトナムや中国)を視ている。ワシントン条約締約国によって合意された措置の充分な対策を実施し、中国の消費者に供するためのベトナムの越境市場を閉鎖することが緊急的に必要である」と、ミリケンは語る。「そうしなければ、アフリカのサイの将来の見通しは、非常に暗いままである」。

 南アフリカの別の重要な展開は、プレトリアの北ハウテン高等裁判所が、犀角の国内取引禁止解除に関する南アフリカ政府の上訴許可申請を却下したことである。

 2009年2月、政府は犀角の国内取引禁止を課したが、2人のサイの牧場(狩猟場)主の働きかけによって昨年11月に覆された。政府は迅速に上訴許可申請したが、却下された。

 南アフリカ国内に犀角の消費需要はないものの、昨日(1月20日)の判決は、犀角の国内取引の道を開くことになる。トラフィックはこの決定が、アフリカからアジアへの違法な取引経路を再開させる可能性について懸念している。トラフィックは、南アフリカの民間セクターから供給される出所が明らかでない犀角が違法取引へ向かっている証拠と、民間セクターの犀角所持に関する監視の不一致について、かねてから注視している。

 「悪い方に向かえば、最新の高等裁判所の判決は、大きな敗北を喫している南アフリカのサイのすでに非常に複雑な状況に、別の次元の複雑さを追加する」と、ミリケンは述べた。

 9月、南アフリカは、最重要課題のひとつとしてサイの保全が審議される第17回ワシントン条約締約国会議を開催する。

2016年01月29日
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