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インドネシアでドイツ人逮捕 ミミナシオオトカゲ密輸の疑い

2015年10月22日
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© Ch'ien C. Lee / Rainforest Pictures of Tropical Asia

【インドネシア、ジャカルタ発 2015年10月】

 スカルノ・ハッタ国際空港で、インドネシアのジャカルタから国外へ密輸しようと、8頭のミミナシオオトカゲを服の下に隠し持っていたとして、ドイツ国籍の男性が逮捕された。1頭は既に死んでいた。

 この逮捕は、10月11日であった。ボルネオの幻のトカゲとして、国際取引に新たに浮上したことを、トラフィックが1年程前に警告したばかりだった。

 ミミナシオオトカゲ Lanthanotus borneensis の取引におけるドイツとの繋がりは、既に存在している。2015年7月には、米国を拠点とする販売業者が、ドイツから輸入した個体でドイツで飼育繁殖されたと主張している。これは、おそらく米国のレイシー法を回避するためと思われる。

 しかしながら、この種に関して生息国が輸出許可を発行した記録はない。したがって、いかなる飼育施設内の親個体も、合法的に取得した個体は存在しない。この最新の事例が示すように、この種の個体は、いまだに野生由来である。

 「飼育繁殖個体であるという主張は、国際的に取引するための隠れ蓑として頻繁に利用されている事実があるため、爬虫類は"飼育下育ち"と信じられている通説を暴くために国際的な調査が不可欠である」と、トラフィックの野生生物犯罪分析官であるSarah Stoner(サラ・ストナー)は述べた。

 ミミナシオオトカゲの滞在的生息国として知られている3カ国-ブルネイ、インドネシアおよびマレーシア-すべての地域で保護されているが、一度、野生から違法に持ち出され、生息国外へ密輸されると、国際市場における過剰取引から適切に保護するための法律が、現在は存在しない。

 マレーシア政府は、ミミナシオオトカゲのすべての国際的商取引を禁止するため、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約:CITES)の附属書Iへの掲載を確実にするために動いている。

 「トラフィックは、ミミナシオオトカゲのワシントン条約附属書掲載を先導するサラワク州とマレーシア政府を支援し、この違法な取引が終息するために必要な支援を、他国の政府、特にEU(欧州連合)内の取引国から得られることを切に願う」と、トラフィックのシニア・プログラムマネージャーKanitha Krishnasamyは述べた。

 EUは、「第17回ワシントン条約締約国会議の準備における検討すべき種のリスト(Preliminary list of species which may warrant further consideration in preparation for CoP17)」の中に、ミミナシオオトカゲを最近盛り込んだ。次回のワシントン条約締約国会議(第17回)は、2016年9月末~10月に開催の予定のである。

 「トラフィックは、国家的に保護されている野生生物を守るために、生息国と協力するよう消費国、特にドイツに求める」。

 インドネシアの国家警察署長官(Indonesia's National Police Head Commissione)によると、この最新の事例では、ミミナシオオトカゲはカリマンタン(ボルネオ島)でわずかな金額で購入されていた。ドイツでこの種は、何千ユーロもの販売価格で売られている。

2015年10月22日
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