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取引される生き物図鑑:マレーガビアル(ガビアルモドキ)

インドネシアのスマトラやカリマンタン、マレーシアのマレー半島やスラウェシの淡水沼地や川、 湖などに生息。野生においての生態はあまり知られていない。また、個体数の推定は不可能だが、 調査研究者の間では、慎重な数値として、個体数は推定2,500未満と考えられている。*

cMartin Harvey / WWF-Canon
© TRAFFIC East Asia-Japan
分類 ワニ目クロコダイル科
学名 Tomistoma schlegelii
IUCNレッドリスト
絶滅危惧種(EN)
ワシントン条約
1975年より附属書 I に掲載

■取引の規制
ワシントン条約の附属書Iに掲載されており、国際取引は原則禁止されている。「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で国際希少野生動植物種に指定され、原則譲り渡し等は禁止されているが、飼育繁殖したものや条約適用以前の個体などについては、取引の際に環境省への登録が必要となる。

■マレーガビアルに関する違法取引
2001年11月2日に成田空港で、水戸市のペットショップ経営者が、ホウシャガメやインドホシガメと共にマレーガビアルをジャケットやパソコンケースの中に隠してバンコクから密輸入しようとしたところを逮捕された。このマレーガビアルは衰弱のために発見時には死んでいたという(トラフィックイーストアジアジャパン・ニュースレターVo.17 No.2参照)。また2005年、2006年にも、密輸したマレーガビアルを不正登録・取引したとして種の保存法違反で国内の大手爬虫類業者や動物園園長らが逮捕された事件があった(トラフィックイーストアジアジャパン・ニュースレターVol.21 No. 2, No. 3参照)。

■日本のマレーガビアルの輸入
トラフィックの調べによると、経済産業省がまとめているワシントン条約の年次報告書の1998年から、 入手可能な最新データである2007年まで、マレーガビアルの輸入記録はない。

参考資料
*1:Crocodile Specialist Group 2000. Tomistoma schlegelii. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.1. www.iucnredlist.org. Downloaded on 13 April 2010.

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