私達の暮らしの中で、動物園で見る以外にトラと接触することはほとんどないと思います。でも、普段の生活の中にトラの存続を脅かしてしまうかもしれない行為が隠れています。

特にアジア地域の海外旅行の時には、現地でトラを成分として含んだ薬やお酒(虎骨酒)、毛皮製品、爪や牙を使った製品をみかけても購入しないで下さい。いまだに税関では、野生生物を原料とした製品の差し止めが後を絶ちません。トラの製品は 日本へ持って帰ることはできない上、密猟や密輸に間接的に加担することにもなりかねませんので気をつけてください。 くわしく知る
インターネットオークションなどでトラの毛皮や剥製をみかけても、購入しないでください。絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)によって、日本国内でトラの製品を販売したりや販売目的で陳列したりすることは原則的に禁止されています(あげたり、もらったりすることもできません)。一部、ワシントン条約適用される前や合法的に入手されたものでも、環境省の登録票がなければ取引することはできません。
普段でなにげなく買っているものの中には、間接的にトラの生息域に影響を与える製品があります。例えば、スナック菓子やチョコレート菓子や化粧品や石鹸の原料などに使われているパーム油や、紙の原料となるパルプなどがそうです。インドネシアのスマトラなどでは、これらを生産するため、天然林が広範囲にわたり伐採されたり、プランテーションに変えられたりして、森にすむ生き物たちを脅かしています。そうした製品について持続可能な利用に関する取り組みが進められています。買うときはそれらを支援するような製品を選びましょう。

トラの骨がアジア各地で伝統薬として利用されています。1993年に中国政府が公式の中華人民共和国薬局方から削除するまでは、トラの骨は「腱と骨の強化、リウマチ治療、鎮痛」用とされ、「間接、腱、骨の痛み、腰と脚の無力症」の治療に使われました。
ベトナムやミャンマーではトラの骨を強壮剤として利用しています。またトラの肉もアジアの一部の文化圏で強力な強壮剤と考えられています。トラの強壮剤の中でももっとも有名なのが、精力を増進するといわれる陰茎です。陰茎はそのまま乾燥させて売られるのが普通で、好みの酒に漬けて使われます。
敷物など装飾を目的とするトラ皮の需要があり、壁を飾るためのトラの頭部も販売されています。また、財布やジャケットなどのアクセサリーや服にもトラ皮が使われ、東南アジア、特にインドネシアでは、トラ皮の端切れが魔除けまたはお守りとして売られています。トラのひげもお守りとして使われ、歯と爪はよくお守り用の装身具に加工されます。