![]() 2009年2月26日 トラフィックネットワークNEWS
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【カナダ、バンクーバー】
インターネットを使った野生生物取引に関する会議が、2009年2月24日にカナダのバンクーバーで、2日間にわたって開催された。これは、野生生物取引において広がりをみせるインターネット利用について話し合うためにワシントン条約事務局により開催されたもので、同条約締約国からの代表者をはじめ、インターポール、世界税関機構、カナダ王立騎馬警察隊、カナダ漁業海洋省、カナダ国境サービス庁、またこの分野に専門性をもつNGOが参加した。
トラフィックは2004年にレポート『Tackling the ivories: The status of the US trade in elephant and hippo ivory(象牙とカバ類の牙の米国における取引状況)』を発行し、米国での象牙取引におけるインターネットオークションサイトの利用について注目を集めた。このレポートによれば、2004年2月から5月の間、インターネット上に毎週平均して1,000個の象牙製品の広告が掲載されていた。
2008年には、トラフィックなどのアドバイスを受け、インターネットオークションのサイトとして有名なイーベイ(eBay)は、取引の警備が難しいことから、同サイト上のすべての象牙販売を禁止すると発表した。
「バンクーバーでの話し合いの鍵となる問題のひとつは、不正な野生生物のインターネット取引と合法的なものをどのように区別するかということである」とトラフィックノースアメリカのカナダの代表を務めるアーニー・クーパーは言う。
「しかし、同時に、違法に取引された商品は購入者に物理的に輸送される必要がある。売買がどんなにハイテクな形式でおこなわれようが、関係ない。取引違反を捕まえるためにはいまだ古い形式の執行活動が必要なのだ。」
クーパーは、eコマースに関するトラフィックの調査の結果を報告した。そこには、中国本土、香港、台湾において違法な野生生物製品を売り出している4,200以上の広告があったことを報告する中国語のインターネットでの8ヵ月の調査についても含まれている。
「本物でない疑いのある広告の比率を考慮したとしても、国際的あるいは国内の法律を違反してインターネットを介して売り出される野生生物製品の広がりには警戒を要する」とクーパーは言う。
カイザーツエイモリNeurergus kaiseri の販売の調査では、10のウエブサイトがこの種の在庫があるとうたっていた。あるウクライナの会社は、1年の間に野生から捕獲した200頭以上を売ったとうたっている。このイモリはイランのみに生息し、近絶滅種(CR)とされ、1,000頭以下しか生息していないと考えられている。
「もし取引がこのレベルでおこなわれていると、カイザーツエイモリの未来は、まさに真っ暗だ。」
トラフィックは、購入者はインターネットで購入する際にその取引が合法的であることを確認すべきであり、政府や他の機関はより協力して、ワシントン条約に掲載されているものだけでなく、すべての野生生物製品について、インターネットを使った国際的な販売の警備をおこなうべきだとしている。
トラフィックとカナダ環境省野生生物執行局の覚書
この会議の初日の夜、トラフィックカナダとカナダ環境省の野生生物執行局(Wildlife Enforcement Directorate (WED))はカナダにおける野生生物取引規制の施行や執行を推進していくにあたって互いが協力する旨の覚書(MoU)に署名した。
WEDとNGOの間でこのような合意が交わされるのははじめてのことで、その署名はワシントン条約のeコマース会議の代表者らが見守る中おこなわれた。
能力強化を支援するためにトラフィックとカナダ環境省とが築いてきた協力関係は、これまでは場面に応じて臨機応変におこなわれてきた。しかし、同意覚書があることで、リソースの確保や、協力体制の構築につながることとなる。
この新たな合意は、野生生物取引に関するデータを協力して集め、分析することで、ワシントン条約による管理の効果的な施行や執行、取引の傾向や新たに生じた優先課題のより効果的なモニタリングを助け、それにより違法、持続可能でない取引を減らすことに貢献するだろう。
両機関はまた、野生生物取引に関連した問題についての普及啓発や、専門的知識の共有、執行担当官へのトレーニングなどについても共同でおこなっていく。
「トラフィックとWEDの緊密な協力関係が、この地域における野生生物取引の管理に重大な影響を与えるだろう。活発で、生産的なパートナーシップを期待している」とトラフィックノースアメリカのカナダオフィス代表のアーニー・クーパーは言う。
カナダ環境省はMoUへの署名について、主要なパートナーとの協力関係を強化し、NGOとともに活動していくことを実践する画期的な出来事だと説明している。
(2009年7月17日更新)
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