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トラフィックからの緊急メッセージ
カメをペットとして購入する消費者へ

1. 国際取引が禁止されている種(ワシントン条約附属書T)については、密猟および密輸の可能性が非常に高いので買うべきではない。
絶滅のおそれのある動植物は人類全体が保護すべきもので、個人が所持すべきではない。
2. 上記以外のリクガメを購入するときには、密輸の可能性があるので出所をよく確認すること。

「トラフィックジャパンの野生生物取引に関する資料FAXシリーズ」から
世界一珍しいカメ−ヘサキリクガメ 絶滅・盗難・密輸
2004年12月3日


Siberian Musk Deer Moschus moschiferus
ヘサキリクガメ(c)WWF-Canon/Martin HARVEY

2004年12月1日、警視庁は、ワシントン条約で国際取引が禁止されているヘサキリクガメを不正に持ち込み、許可なく国内で販売したとして、大阪在住の二人の男性を逮捕しました。日本でのヘサキリクガメの摘発は、ワシントン条約事務局や国際刑事警察機構など国際的にも注目されています。日本でもペットとして人気のあるリクガメ。 トラフィックでは、消費者に向けて緊急メッセージを発信します。

世界で最もめずらしいカメ
学名:Geochelone yniphora
ICUNレッドリスト: 絶滅危惧種(EN)
◎マダガスカル島北西部の一部にのみ生息。
◎世界でもっとも絶滅の危機にあるリクガメのひとつ。
◎1980年代調査では野生の生息数100〜400頭。
◎クビの下の喉甲板が特徴的。背甲は目立って高く、比較的滑らか。成体で最大45cmくらい。

盗まれたヘサキリクガメ
・1986年にWWFとジャージー野生生物保護トラストの協力でマダガスカルに繁殖場が設立。
・8頭をもとに162頭まで繁殖に成功し、野生に戻す計画だったが、1996年76頭が盗まれた。
・当時、これらの個体がモーリシャスやバンコク経由で日本に不正に持ち込まれるとの噂された。

日本は世界有数のカメ輸入国
世界のカメ289種のうち63%は絶滅のおそれがある、とされている。
1996年の調査によると日本は世界のリクガメ取引量の54.5%を輸入していた。
また、国内に持ち込まれたリクガメの原産国を調べたところ、アジア、アフリカからのものが多かった。 日本は、世界的にみても生きたカメの需要が高いことから、違法なものが国内の市場にでまわる可能性がある。

ヘサキリクガメの取引規制
●国際取引は禁止
ワシントン条約で、1975年からもっとも規制の厳しい附属書Tに掲載されている。商業的な国際取引は禁止されている。

●国内取引も禁止
「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法)で国際希少野生動植物種に指定。国内での譲渡、譲り受けなどは原則禁止されている。

ヘサキリクガメ違法取引

1998年3月、ベルギーでヘサキリクガメの幼体3頭がみつかった(購入価格は1頭約16万円)。この3頭はマダガスカルで盗まれたものだった。 個体数を回復するために繁殖させた個体が盗難にあう、という前代未聞の事件があったことからヘサキリクガメは世界的な注目を集めた。1998年に3頭がみつかったほかは、わずかの密輸事例しかなく、のこりのヘサキリクガメは行方がわからなくなっていた。

その後もトラフィックジャパンはワシントン条約事務局と連携して、情報を関係機関に発信し続けた。またヘサキリクガメの密輸摘発の重要性を訴えた。

今回、幻のヘサキリクガメがついに日本に姿を現した。みつかったヘサキリクガメの出所がわかれば取引のルートが明らかになる。警視庁の取り組みが糸口となって世界にまたがる密輸ルート解明につながることを期待する。 トラフィックイーストアジアジャパンは、絶滅のおそれのある動植物は人類全体が保護すべきもので、個人が所持すべきものではないと考えています。

●上記の内容を転載する際には、トラフィックジャパンまでご一報ください。

(2004年12月3日更新)

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