

HOME > ワシントン条約とは > 決議 > Cop.9 Resolution ![]() 第9回ワシントン条約締約国会議 決議文和訳
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| ■決議9.5 (Cop13で改正) 条約締約国でない国との取引 |
第3回、8回(ニューデリー、1981;京都、1992)で締約国会議が採択した決議3.8と決議8.8を想起し、
条約締約国でない国の正式な当局が発給する同等の書類の受理を許可した条約第10条の規定を想起し、
条約第10条の均一な履行に関して締約国に指導を提供する必要性を考慮し、
さらに、条約締約国でない国が締約国との取引に関して自国の見解を表明できるようにするため、また、条約へのさらに広い参加を促進するため、条約の履行進捗状況に関する情報をそれらの国に伝え続ける必要性を考慮し、
条約第4条2項で、輸出国の科学当局が、輸出許可書発給前に、関係する種の存続に輸出が悪影響を及ぼさないと通知することを義務づけていることを考慮し、
条約締約国でない国から、およびそこを通過する取引の危険性が、条約の有効性を損なうことを自覚し、
特に附属書Iの種などの違法取引は、条約締約国を回避し、条約締約国でない国への、そこからの、およびそこを通過する取引ルートを求めることを意識し、
通過積み荷に対して有効な書類を義務づけるよう勧告した第9回締約国会議会議(フォートローダーデール、1994)で採択され、第13回会議(バンコク、2004)で改正された決議9.7(Cop13で改正)を想起し、
特に通過積み荷の管理により、CITES標本の違法取引に関するかなりの情報が提供されるように思えることに留意し、
締約国が第14条の下で取引に関するより厳しい制限を設ける国内規制を課す可能性を認識し、
非締約国との取引に適用される条件を厳しくすることにより違法取引に対抗する必要性を確信し、
条約締約国会議は
以下のように勧告する。
a)条約締約国でない国が発給する許可書と証明書は、以下の項目を含まない限り、締約国に受理されない。
i) 正式な発給当局の名称、スタンプ、署名
ii) 条約の目的にかんがみ十分な当該種の識別
iii)原産国からの輸出許可書番号を含む当該標本の出所の証明またはそのような証明を省略する正当な理由
iv)附属書IまたはIIに含まれる種の標本の輸出の場合、正式な科学機関がその輸出はその種の存続に悪影響を及ぼさないと勧告したこと(疑いがある場合は、そのような勧告のコピーが必要)、また、その標本が輸出国の法律に反して獲得されたものでないことを示す証明
v)再輸出の場合、原産国の正式な当局が、条約第6条の要件を実質的に満たす輸出書類を発給したことを示す証明、そして
vi)生きた標本の輸出または再輸出の場合、負傷、健康への侵害、あるいは虐待という危険性を最低限に抑える方法で輸送されることを示す証明
b)条約締約国でない国の正式な当局および科学機関の詳細が、事務局の最新リストに含まれるか、または事務局と相談した上でない限り、締約国はそれらの国からの書類を受理しない。
c)上記勧告は条約締約国でない国を目的地とするか、またはそこから来る途中の標本にも適用され、それにはそのような国の間を通過中の標本も含まれる。
d)条約締約国でない国から、および/またはそこを目的地とする輸出または再輸出される通過中の標本の検査、およびそのような標本に関する書類の検査には、特に注意する。
e)野生から取られた附属書Iの種の標本の場合、それがその種の保護に有益か、あるいはその標本の福利に役立つ場合に限り、そして事務局との相談の上でのみ、締約国は条約締約国でない国からの輸入およびそこへの輸出または再輸出を認可する。
f)附属書Iの種の飼育繁殖または人工繁殖された標本の場合、事務局からそれに対して賛意を示す助言が得られた場合にのみ、締約国は条約締約国でない国からの輸入を許可する。そして
g)条約締約国でない国が関与する取引におけるいかなる矛盾事項も、締約国は事務局に報告する。
事務局に対し、非締約国から2年未満前に通告されたそれらの国の指定所管当局および科学施設の詳細を事務局のDirectoryに掲載するよう命じる。かつ
以下に列挙した決議あるいはその一部を破棄する。
a)決議3.8(ニューデリー、1981)−条約締約国でない国が発給する同等の書類の受理
b)決議8.8(京都、1992)−条約締約国でない国との取引
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| ■決議9.6 容易に認識可能な部分および派生物の取引 |
容易に認識可能な部分と派生物に関し、第1回、2回、4回、5回、6回、7回(ベルン、1976;サンホセ、1979;ガボローネ、1983;ブエノスアイレス、1985;オタワ、1987;ローザンヌ、1989)締約国会議で採択された決議1.5第3項1、決議1.72、決議2.182、決議4.8、決議4.242、決議5.9、決議5.22第 c)項、決議6.182、決議6.22最終項、決議7.112を想起し、
条約第I条が「標本」を動植物の容易に認識可能な部分と派生物を含むと定義し、だが、「容易に認識可能」という言葉を定義していないことから、締約国によるさまざまな解釈が下されていることを認識し、
したがって、ある締約国が規制する部品と派生物の取引が、他の締約国においては必ずしも規制の対象とならないことに留意し、
締約国からの輸入について、CITES書類の提示を受けて初めて許可したいと希望する輸入国の条約3条、4条、5条の下での権利を認め、
ランチング標本の取引の適切なモニタリングと報告は、全輸入国がその事業の全製品を容易に認識可能とみなす場合にのみ可能であることを考慮し、
サンゴ砂およびサンゴ片[決議 11.10(CoP12で改正)3の付記1で定義]が派生したサンゴの種または属が容易に決定できないことを認識し、
条約締約国会議は
条約で使われる「容易に認識可能な部分と派生物」という言葉は、付随する書類、包装またはマークまたはラベル、その他いかなる状態からも、附属書に含まれる動植物種の部分または派生物であるように見えるあらゆる標本を含むと解釈することに合意する。ただし、その部分または派生物が条約の規定から特に免除されている場合はその限りではない。
以下のように勧告する。
a)締約国はランチング事業の全製品を容易に認識可能とみなす。
b)部分と派生物の輸入にCITES輸出許可書または再輸出証明書を付けることを必要とする輸入国は、その部分および派生物が輸出または再輸出締約国によって容易に識別可能とみなされない場合、その要件を撤回しない。そして
サンゴ砂およびサンゴ片[決議 11.10(CoP12で改正)3の付記1で定義]は容易に認識可能とは考えられず、したがって、条約の規定の対象にはならないことに合意する。
以下に列挙した決議あるいはその一部を破棄する。
a)決議4.8(ガボローネ、1983)−ある締約国から部分と派生物が容易に認識可能であることを義務づける他の締約国への許可書なしのそれらの輸出の取扱い
b)決議5.9(ブエノスアイレス、1985)−容易に識別可能な部分とは生物の管理
c)決議5.22(ブエノスアイレス、1985)−附属書IIIの種を掲載する基準−勧告c)
d)決議6.22(オタワ、1987)−ランチング事業のためのモニタリングおよび報告の手順−「勧告する」という言葉に続く項■
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1 決議9.25(改正)によって廃棄された。
2 文書Com. 9. 14の採択によって廃棄された。
3 事務局によって訂正された。決議11.10として以前言及されていた。
| ■決議9.7(Cop13で改正) 通過と積み替え |
第4回、7回、10回(ガボローネ、1983;ローザンヌ、1989;ハラレ、1997)締約国会議で採択された決議4.10、決議7.4、決議10.5および第9回締約国会議(フォートローダーデール、1994)で採択され、第13回会議(バンコク、2004)で改正された決議9.5(Cop13で改正)を想起し、
条約第7条1項で、締約国の領土を通り、あるいはその中で、その締約国による規制なしに標本を通過させるか、あるいは積み替えを行うことが許可されていることを認識し、
また、別の国で買い手を探す間、締約国の領土内に標本を保持するという形で、この規定を悪用する可能性があることも認識し、
違法取引と戦うために締約国が対策を講じる必要性を認識し、
だが、ATAのカルネの対象となるサンプル収集物の頻繁な越境移動を容易にするという締約国の必要性も認識し、
通過積み荷が有効な輸出書類を持つよう管理することが、CITES標本の違法取引を発見する重要な方法であることに留意し、
条約の第7条で指定された免除を受けず、ATAのカルネにより移動する積み荷にも適切なCITES書類が必要であることを意識し、
条約締約国会議は
以下のように勧告する。
a)条約第7条1項の目的にかんがみ、「標本の通過または積み替え」という文言は以下のもののみを指すと解釈される。
i) 税関手続き中かつ指名された荷受け人への出荷行程中の標本で、この形式の輸送によって必要となる手配からのみ移動の中断が生じているもの
ii)決議 12.3(CoP13で改正)の15項の規定を遵守し、ATAのカルネを伴ったサンプル収集物の越境移動
b)締約国は国内法の下で可能な範囲で、通過中または積み替えが行われる標本を検査し、条約の下で必要とされる有効な書類の存在を確認するか、あるいはその存在を示す満足のゆく証拠を取得する。
c)そのような有効な書類には積み荷の最終目的地を明確に表示し、それはサンプル収集物の場合、発給国でなければならない。
d)最終目的地の変更は、通過または積み替えが行われる国が調査し、その取引が条約の目的に準拠することを確認する。
e)締約国は、有効な書類またはその存在の証拠なしで通過または積み替えが行われようとする標本を押収、没収することを許可する法を採用する。
f)通過中の違法積み荷が、それを押収することができない締約国によって発見された場合、締約国は最終目的地の国と事務局、および適宜、その積み荷が途中で通過する他の国々に、できる限り早急にその積み荷に関するすべての関連情報を提供する。
g)以上の勧告は条約締約国でない国を目的地とするか、あるいはそこから来る通過中または積み替え中の標本にも適用され、それにはそのような国の間を通過する標本も含まれる。
h)各締約国はその領土全体に対して主権を有し、それに従って条約を適用するものとされるため、条約は空港ラウンジ(免税店を含む)、自由港、非税関ゾーンに対する特別な規定を設けないことに締約国は留意する。そして
すべての管理当局に対し、税関その他の所管CITES施行係官と連絡を取り、ATAまたはTIRのカルネにより移動するすべてのCITES積み荷がCITESの適用可能な規定を遵守するよう保証することを促す。かつ
以下に列挙した決議あるいはその一部を破棄する。
a)決議4.10(ガボローネ、1983)−「通過中」の定義
b)決議7.4(ローザンヌ、1989)−通過の管理
c)決議10.5(ハラレ、1997)−ATAとTIRカルネによる輸送■
| ■決議9.9 条約に違反して輸出または再輸出された標本の没収 |
条約の第8条1(b)項は、条約に違反して取り引きされた標本の没収または輸出国への返還を行うために適切な手段を講じるものと定めていることを想起し、
条約に違反して取り引きされた標本を輸入した締約国から輸出または再輸出国への返還は、関係する締約国がそれを防ぐための手段を講じない限り、そのような標本が後に違法取引されるという結果を招く恐れがあることを認識し、
標本が条約に違反して輸出または再輸出された時、輸出者に対して取られる唯一の強制的行動は、しばしば輸入した締約国によるそのような標本の没収であることを意識し、
条約締約国会議は
以下のように勧告する。
a)標本が条約に違反して輸出または再輸出された時、輸入側の締約国は
i)標本の輸入を決定的に拒否するよりも、そのような標本の押収と没収の方が、一般的に望ましいと考える。そして
ii)標本を送り出した国の管理当局に、違反およびその標本に関して取られたあらゆる強制的行動について、できる限り早急に通知する。そして
b)条約に違反して輸出または再輸出された標本の輸入が、標本が送られた国に拒否された時、輸出または再輸出する締約国は、国への返還を監視し、没収を行うなど、標本が再び違法取り引きされないことを保証するために必要な対策を講じる。■
| ■決議9.10 (Cop10と13で改正) 違法に取引され没収・蓄積した標本の処分 |
違法に取り引き並びに没収され蓄積した標本、国際的な準拠の管理および法施行のその他の側面に関し、第2回、3回、4回、5回、7回(サンホセ、1979;ニューデリー、1981;ガボローネ、1983;ブエノスアイレス、1985;ローザンヌ、1989)締約国会議で採択した決議2.15、決議3.9第のc) ii)項、決議3.14、決議4.17、決議4.18、決議5.14の第f) 項、決議7.6を想起し、
締約国が没収、事故による死亡、その他の結果として得た附属書Iの種の標本の処分に関する問題を経験していることを認識し、
条約の第3条4(a)項、第4条5(a)項で、再輸出証明書発給の前提条件として、再輸出国の管理当局が「標本が現在の条約の規定に従ってその国に輸入されたと納得する」よう義務づけていることを想起し、
一方、条約第8条では、締約国に対し、違法に取り引きされた標本の没収または輸出国への返還を定めた手段を含め、条約の規定を施行する適切な手段を講じ、それに違反した標本取引を禁ずるよう義務づけており、
条約第8条4(b)項では、締約国に対し、輸出国との協議の上、また、その国の費用で、没収した生きた標本をその国に返還するか、あるいは救護センターその他の適切な場所にそれを入れるよう義務づけていることを認識し、
ただし、第8条では、輸入者が積み荷の受理を拒否し、輸送業者に積み荷を輸出(再輸出)者に戻させることを管理当局が許可できる可能性を排除していないことに留意し、
また、締約国は条約に違反して取り引きされた標本の没収の結果発生した費用の国内での払い戻しを行うこともできることを考慮し、
第10回締約国会議(ハラレ、1997年)で採択された附属書掲載種の没収標本の処分に関する決議10.7で、没収と処分の費用を犯人から回収することに成功すれば、違法取引を阻害する要因になると考えられていることを意識し、
それが公衆に伝えるメッセージを考慮し、一部の締約国は没収した標本の販売を許可していないことを意識し、
条約締約国会議は
以下のように勧告する。
違法に取り引きされた標本の輸出または再輸出に関し
a)下のb)項、c)項に指定した状況を除き、締約国は条約に違反して輸入された証拠がある標本の再輸出を認可しない。
b)条約の規定に従わずに輸入され、第8条またはこの決議の規定の履行を目的として、あるいは調査または法律上の目的で、管理当局によって再輸出されようとする標本に、条約第3条4(a)項、および第6条5(a)項を適用する時、その標本は条約の規定に従って輸入されたものとみなされる。
c)違法な輸出入の試みの結果として没収され、その後、それがその種の存続に悪影響を及ぼさないと確信した管理当局によって販売された附属書IIの種の標本に、条約の第4条2(b)項および5(a)項を適用する時、その標本は条約の規定および輸出許可書または再輸出証明書発給という目的のための動植物保護に関する国内法に従い取得されたものとみなされる。そして
d)上記b)またはc)に従って与えられた許可書と証明書に、標本が没収された標本であることを明瞭に記載する。
違法に取引され、没収され、蓄積された附属書I掲載種の死んだ標本の処分について
e)締約国は部分ならびに派生物を含め、没収され蓄積された附属書I掲載種の死んだ標本を、真の科学/教育または施行/識別目的のためにのみ譲渡し、これらの目的での譲渡が実用的でない余剰標本については、締約国はそれらを保管するか、または破壊する。
f)締約国は、没収する国の科学当局が標本にとって有益であると認め、原産国または再輸出国がそれを希望した場合、違反者である輸入者および/または輸送者が、没収、保管および保存または原産国または再輸出国(適宜)への標本の返還を含む標本の破壊のコストを負担することを義務づける法的規定を設ける。そして
g)そのような法律が存在せず、原産国または再輸出国が生きた標本の返還を希望した場合、その返還を円滑に進めるため財政援助を求める。
違法に取引され、没収され、蓄積された附属書IIならびに附属書III掲載種の死んだ標本の処分について
h)一般的規則として、附属書IIならびに附属書IIIの標本で没収され、死んだものは部分ならびに派生物も含め、条約の施行と管理に有益な可能な限り最善の方法で処分し、その犯罪について責任を持つ人物がその処分により金銭的またはその他の利益を受けないよう保証するための対策を講じる。
i)締約国は有罪の輸入者および/または輸送者に対し、没収、保管、処分の費用を負担するよう義務づける法的規定を策定する。没収した国の科学当局が標本にとってそれが有益であるとみなし、原産国または再輸出国がそのように希望した場合、標本を原産国または再輸出国(適当であれば)に返還する費用も含まれる。かつ
j)そのような法律が存在せず、原産国または再輸出国が生きた標本の返還を希望する場合は、返還を円滑に行うために金銭的援助を求める。
押収あるいは没収された植物の処分に関して
k)危険な状態にある可能性がある附属書Iの種と附属書IIの種の野生から採取され、押収または没収された標本の世話を優先する。
総合的に
l)締約国は違法取引を阻止する手段として適切な場合、押収と没収に関する情報を広め、また、押収および没収された標本を取り扱う時の手順および救済センターについて、一般市民に情報を提供する。そして
締約国は附属書IIならびにIII掲載種の没収された死んだ標本を、部分ならびに派生物を含め、販売することを許可するか、またはそのように選択した場合は許可しない権利を持つことを確認する。かつ
以下に列挙した決議あるいはその一部を破棄する。
a)決議2.15(サンホセ、1979)−没収した附属書Iの標本の交換
b)決議3.9(ニューデリー、1981)−国際的準拠の管理−c) ii)項
c)決議3.14(ニューデリー、1981)−附属書Iの種の没収および蓄積された標本の処分
d)決議4.17(ガボローネ、1983)−没収された標本の再輸出
e)決議4.18(ガボローネ、1983)−違法取り引きされた附属書IIの標本の処分と返還
f)決議5.14(ブエノスアイレス、1985)−植物の取引規制の改善−f)項
g)決議7.6(ローザンヌ、1989)−附属書IIまたはIIIの種の生きた動物の返還■
いくつかのサイ個体群で急激な衰退が続き、5種中4種で絶滅の恐れがあることを憂慮し、
締約国会議が1977年に、サイ全種を条約の附属書Iに掲載し、1994年にミナミシロサイCeratotherium simum simumの南アフリカ個体群が注釈付きで附属書IIに移行したことを想起し、
すべてのサイの保全と取引に関係する第3回と第6回の締約国会議(ニューデリー、1981年;オタワ、1997年)でそれぞれ採択された決議3.11ならびに決議6.10、および第10回会議(ハラレ、1997年)で採択された決定10.45をさらに想起し、
しばしば困難な状況のもとでサイの管理と保護を成功させたアフリカとアジアの生息国を賞賛し、
さらに、サイの角の使用を規制し、削減するために各国−特に、サイの角の利用が何世紀も前から文化的伝統の一部を形成してきた国−が講じた対策を賞賛し、
上記対策がサイ個体群衰退をくい止めていないと結論し、
サイの角の違法取引が、生息国と伝統的な消費国のみにとどまらず、世界的な法施行上の問題として知られるに至ったが、法執行のみに力点を置くことではサイに対する脅威は取り除けなかったことを認識し、
サイの角のストックはいくつかの国で今も蓄積され続け、決議6.10で勧告されたそれらの破壊の呼びかけは実行に移されておらず、いくつの締約国はそれをもはや適切とみなしていないことを自覚し、
例えば取引などに関し、一部の国際的措置が意図しない結果をもたらしてきたことを認識し、
サイの保護に対するもっとも効果的なアプローチについては、多様な意見があることを認識し、
サイ個体群への脅威がいまだに存在し、サイの十分な安全を保証するための費用が上昇しており、多くの生息国にとって容易に捻出できなくなっていることを憂慮し、
条約締約国会議は
以下のように促す。
a)サイの角のストックを所有するすべての締約国は、それらストックすべてを認識し、マークを付け、登録し、確実に保管する。
b)全締約国はサイの部分および派生物の違法取引の削減を狙いとする、国内的な取引規制や罰則を含む包括的な法と執行管理を採択および施行する。
c)事務局は可能な場合、法律、執行、ストックの管理が不十分な締約国に対して技術的助言と関連情報を提供することによって援助する。
d)生息国は違法狩猟の防止と潜在的な違反者の早期発見を含む法施行活動において用心を怠らない。
e)サイの角の違法取引を縮小するため、各国間の法施行上の協力を促進する。そして
f)消費国は優先課題として、すべての利用者団体ならびに業界と協力し、サイの部分ならびに派生物の利用と消費を削減するための戦略を立案し、実施する。
常設委員会に対し、違法取引削減を狙いとする対策の追求を続け、以下を保証するよう指示する。
a)これらの行動すべてにおいて、それらの有効性の評価を行う。
b)違法狩猟の水準と生息国のサイ個体群の状態に関する変化を測定するために、適切で対費用効果が高く標準化された成功指標が開発され、および/または改良されること。かつ
c)介入を導く方針が評価の結果に対応し、それに適応できること。
サイの保全ならびに管理計画の予算を組んでいない生息国に対し、利用可能なすべての専門知識と資源を使い、可能な限り早急にそれを立案し、実施するよう勧告する。
サイについて既存の予算を立てた計画を持つ生息国に対し、可能な限り早急にその計画の実施に向けて努力し、その実施における施行と取引規制措置の適切さを検討するよう、さらに勧告する。
すべての政府、政府間組織、国際援助機関、非政府組織に対し、サイ保全活動、特にサイの違法捕殺を防止し、サイの角の違法取引を規制し、監視するための努力を実施するための資金を提供するよう呼びかける。
この決議の目的を達成するために、全条約締約国間での建設的な関与および条約とIUCN/SSCサイ専門家グループとの相乗効果を呼びかける。かつ
以下の決議を破棄する。
a)決議3.11(ニューデリー、1981)−サイの角の取引
b)決議6.10(オタワ、1987)−サイの製品の取引
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| ■決議9.19(Cop13で改正) 附属書Iの人工繁殖株を輸出するナーセリーの登録に関する指針 |
条約の第7条4項で、営利目的で人工繁殖された附属書Iの種の株は、附属書IIに含まれる種の株とみなされると規定されていることを認識し、
植物の人工繁殖は動物の飼育繁殖と本質的に異なること、特に生産される株の数、およびほとんどの場合、世代間の時間的間隔という点で異なることから、異なる取り組み方が必要であることを認識し、
各締約国が自国の自然植物遺伝資源に対して有する権利を認識し、
ゲルムプラズムの移動は植物遺伝資源の保護と利用のための世界システム(FAO)によって規制されていることを認識し、
附属書Iに含まれる種の株の人工繁殖は、原産国の伝統農業に代わる経済的代替策となり、自然分布域の保護上の重要性を強化する可能性もあることを認識し、
附属書Iに含まれる種の株の人工繁殖は、関心を抱くすべての人が株を容易に入手できるようにすることにより、収集の圧力を減退させる効果を持つことから、野生個体群の保護状態に対して良い影響を及ぼすことを認識し、
第5回締約国会議(ブエノスアイレス、1985)で採択された決議5.151が、ナーセリーの登録も率先して規定したにもかかわらず、そのような登録を実行に移したことをCITES事務局に通知した締約国が皆無であることに留意し、
附属書IIに含まれる種の人工繁殖株および附属書Iに含まれる種の交配種の取引を促進するため、いくつかの決議が採択されてきたことを想起し、
附属書Iに含まれる種の人工繁殖が継続あるいは開始されることを保証するためにも、そのような促進が必要である可能性があることを看取し、
未登録のナーセリーが、輸出許可書取得のための標準的な手順を使い、いまだに附属書Iの種の人工繁殖株の輸出を続けている可能性があることを認識し、
条約締約国会議は
以下のように決議する。
a)輸出目的で附属書Iの植物種の株を人工繁殖するナーセリーの登録に関する責任は、各締約国の管理当局が、その締約国の科学当局との協議の上で負担する。
b)輸出目的で附属書Iに含まれる種の株を人工繁殖する営利目的のナーセリーの登録を希望する管理当局は、登録簿への掲載のために、各ナーセリーの登録を取得し、維持するための適切な情報すべてを事務局に提供する。
c)登録ナーセリーで生産された附属書Iの種の人工繁殖株は、以下の条件を満たした場合にのみ輸出可能である。
i)同じ積み荷にある人工繁殖されたものまたは野生収集の附属書IIおよび/または附属書IIIの植物から明瞭に隔離された方法で包装並びにラベリングされている。そして
ii)CITES輸出許可書に、事務局が与えた登録番号と、供給したナーセリーの名称−それが輸出業者と異なる場合は−が明記されている。そして
d)各締約国が司法管轄区域内のナーセリーを登録簿から削除することができる権利とは別に、登録輸出ナーセリーが登録の要件に十分準拠していないことに気づいたかあるいはそれを実証できるいかなる締約国も、そのナーセリーを登録簿から削除するよう事務局に提案できるが、事務局はそのナーセリーが置かれている締約国の管理当局と協議した後に初めて削除を実行する。そして
事務局に対し、登録申請書を検討し、輸出目的で附属書Iに含まれる植物種の株を人工繁殖する営利目的のナーセリーの登録簿を、締約国から受理した情報に基づき編集ならびに更新し、この登録簿を締約国に伝える。■
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1第9回締約国会議で採択された決議9.18(改正)にとってかわり、第10回会議で改正されたものが、第11回会議で決議11.11(Cop13で改正)にとってかわり、第13回会議で改正された。
付記1
営利目的のナーセリーの役割
条約締約国会議は
事務局の登録簿への掲載を求める営利目的のナーセリーの所有者/管理者は、自国の管理当局に以下の情報を提供する責任を負うことを決議する。
1.ナーセリーの所有者、管理者または技術責任者の氏名と住所
2.開業日
3.施設と繁殖技術の説明
4.ナーセリーの履歴の説明。特に過去にどのような種またはグループが繁殖されたかという情報
5.現在繁殖中の分類群(附属書Iのみ)
6.合法的取得の量と証拠を含む附属書Iの野生起源個体の親株の説明
7.近い将来に輸出が予測される株の量■
付記2
管理当局の役割
条約締約国会議は
各管理当局は以下の機能を実行するものと決議する。
a)附属書Iの種の株を人工繁殖し、輸出するナーセリーを登録するよう事務局に通知し、以下の項目を提供する。
i) 当該分類群の学名(および異名)に関する情報
ii)付則1に従ってナーセリーが提供したナーセリーの施設と繁殖技術の説明
iii)下のiv)項で言及する場合を除き、親ストックの身元ならびに合法的原産地を確認するために管理当局が使う検査手続きの記述
iv)種苗事業者がその種の国内個体群から収集した野生の種子を使う場合、決議 11.11 (CoP13で改正)の項目「「人工的に繁殖させた」の定義に関して」における「勧告する」の下のa)項とb)項に指定された条件を満たすという証明書。および
v)当該ナーセリーに存在する野生起源の附属書Iの種の他の株の合法的起源を示す証拠またはそのような株が既存の国内法に従って規制されているという十分な保証
b)登録ナーセリーにおいて附属書Iの種の親株として指定された野生起源の株の数が、自然な原因以外の方法での株の処分によって枯渇しないよう保証する。ただし、登録ナーセリーの要請により、管理当局が親株(またはその部分)の別の登録輸出ナーセリーへの移動に同意する場合は除く。
c)登録輸出ナーセリーは、野生起源の親株の規模と、ナーセリーがそれ以外の附属書Iの種の野生個体起源株を保管していないことを確認するため、管理または科学当局あるいは管理当局が指定したその他の資格ある組織の専門家により、定期的な検討を受け、これらの検討の結果は事務局に伝えられるよう保証する。
d)条約第7条4項および決議12.3(Cop13で改正)に従い、各登録ナーセリーに対して輸出許可書を発給するための簡単な手順を作成する。そのような手順には、次のような項目を持つCITES輸出許可書の発給前手順を盛り込むことができる。
i) 欄12bにナーセリーの登録番号を記入する。そして
ii)欄5に少なくとも次の情報を記入する。
「CITES決議11.11(Cop13で改正された)で定義された
人工繁殖植物にのみ有効な許可書
以下の分類群に対してのみ有効」 ■
付記3
事務局の役割
条約締約国会議は
事務局が以下の機能を果たすものと決議する。
a)管理当局から附属書Iの植物種の株を輸出用に人工繁殖するナーセリーの登録申請書を受理し、検討する。
b)ナーセリーが全要件を満たすという確信を得られた場合、名称、登録番号その他の詳細を登録簿で、報告書受理後30日以内に公表する。
c)ナーセリーが全要件を満たすという確信を得られなかった場合、関係管理当局に完全な説明を提供し、認可されるために満たさなければならない具体的条件を示す。
d)締約国が提供する登録ナーセリーに関する報告書を受理並びに検討し、まとめの結論を植物委員会に提示する。
e)責任を負う管理当局が文書でそのように要請した場合、ナーセリーの名称を登録簿から削除する。そして
f)ナーセリーの登録済ナーセリーの登録要件への不備に関し、締約国あるいはその他の情報源からの情報を受理並びに検討し、そのナーセリーがある締約国の管理当局と協議した後、適宜、登録簿からその事業を削除する。■
| ■決議9.20 決議11.161に準じて提出されたウミガメランチング提案の評価のための指針 |
一般に、ウミガメの利用は持続可能な方法で実施されておらず、ウミガメ個体群の衰退につながっていることを認識し、
また、生息地の消失、汚染、偶発的な捕獲などの他の要因も、ウミガメ個体群に深刻な影響を及ぼしていることを認識し、
第11回締約国会議(ギギリ、2000)で採択された決議11.161で、ランチングを目的としてある種を附属書Iから附属書IIに移すことを提案するには、その事業は「第一にその土地の個体群の保護にとって有益でなければならない」と勧告されたことを想起し、
ウミガメのユニークな生物学的性質により、持続可能な利用は困難であり、利用に特別な制約が課され、このことから厳しい規制の適用が必要になることに留意し、
一部の国でのウミガメ製品の需要が、国内的ならびに国際的両面で違法取引を刺激することを認識し、
分布国の協力がウミガメ個体群の保護を大幅に強化することに留意し、
営巣のために特定の海岸に戻るというウミガメの行動により、分布国はウミガメ営巣地と、繁殖期の間は営巣する雌を守るという特別な責任を負うことを理解し、
持続可能な利用がウミガメとその生息地の保護にとって潜在的な利点を持つことを認識し、
条約締約国会議は
次のように勧告する。
a)ウミガメ養殖場の製品の国際取引に対する許可を求める締約国は、条約と決議11.162、決議5.16、決議6.22の全要件を満たす。
b)決議11.161に従ってウミガメ個体群を附属書Iから附属書IIに移すことを求める締約国は、この決議の付則に盛り込まれたガイドラインに従い、情報を提供する。そして
c)この決議並びに決議11.161に従ってウミガメ個体群を附属書IIに移す締約国は、事務局への定期的かつ十分な報告のための手順が存在し、実施されることを保証する。この要件を満たすこと、および個体群に対する保護上の利点あるいは決議11.161の他の要件への準拠の実証ができない場合は、最後の「勧告する」の下の決議のc)項の適用が行われることがある。
付則
11.161に従って提出されたウミガメのランチング案評価ガイドライン
1.資源管理
A.生物学的情報
分布域全域を通じて影響を受ける各個体群の生物学的データ、管理、地理的範囲に関する情報を、提案の中で提供する必要がある。地理的範囲は確実な科学的手法を用いて記述すべきである。分布域はその個体群が生息するすべての分布国ならびに水域と定義される。
ランチング案の対象となるウミガメの個体群の以下のような特性を詳しく示す必要がある。
a)個体群の分布。その個体群の現在の(可能ならば過去についても)営巣地、採食場所、周期移動域を記述する。卵および/または孵化幼生を採取する営巣地については、詳細に記述すべきである。
b)個体群の状態と傾向。特に個体群の年齢/サイズ構造に注意し、一生のさまざまな段階に関する豊富さの指標を使い、個体群とその傾向を記述する。
c)繁殖。年間繁殖率または年間生産量の規模(たとえば卵および/または孵化幼生の数)の推定値または計算値を提示する。
d)個体群の死亡率。個体群の孵化成功率推定値と人間によって引き起こされた死亡率推定値を提示する。
B.国内管理
ランチング案承認のための前提条件は、ウミガメの国内管理計画の有効な実施である。その計画には以下のことを盛り込むべきである。
a)モニタリング。個体数の傾向と死亡率をモニターする年次計画の記述。
b)生息地の保護。すべての重要な営巣海岸、採食場所、その他の重要な生息地は、開発、都市化、汚染などの破壊から守られるべきである。
c)捕獲の規制。養殖場のための捕獲は、通常、卵および/または孵化幼生に制限すべきである。養殖場に移すと提案される卵および/または孵化幼生の年間数(そしてパーセント)を指定しなければならない。提案された捕獲率は、養殖場のために収穫される個体群の自然生産数の割合としても表示すべきである。
d)個体群の保護。規制を受けない捕獲、漁業活動中の偶発的捕獲、生息地の汚染など、人間が誘発するウミガメの死亡を特定し、そのような死亡を防止するための機構を設置すべきである。
e)捕獲を停止するための規則。状態、死亡率、または生息地の傾向と変化について、その個体群の前もって定められたしきい値を提案し、そこを越えると自動的に収穫が一時停止され、さらなる保護対策が開始されるようにすべきである。
C.地域管理
ウミガメの周期移動行動により、いかなる分布国の司法管轄範囲内に生息する個体群部分も、隔離されていると見なすことはできない。個体群の管理には、個体群の大半を共有する分布国の関与が必要である。
ランチング案を提出する締約国は、個体群の保護強化を意図した地域管理プロトコルの策定と有効な実施を率先して行う。
a)個体群の大半を共有する分布国間の共同地域管理を発展させるため、その提案者が実行する活動を記述する必要がある。地域管理には以下の項目のための協力機構が必要である。
i)分布域全体での個体群の保護状態の査定と重要な補強区域(たとえば繁殖と営巣のための場所)の特定
ii)ランチング事業の影響の査定も含め、年間死亡率の原因の査定をはじめとする個体数傾向の定期的モニタリング
iii)重要な営巣場所その他の不可欠な生息地(たとえば採餌場所)の効果的な保護
iv)必要に応じ、ウミガメ標本の収穫と国内販売の規制、そして
v)野生個体群に由来する製品の違法取引の刺激を防止するために十分な効果的規制
b)野生のウミガメの保護強化を意図した地域管理プロトコルでは、分布国による既存の保護法と取引規制も文書化すると同時にフォーラムを提供し、それを通じてより効果的あるいは補足的な取引規制、施行活動、その他の保護対策の策定ができるようにすべきである。
2.取引規制
提案者は、認可された養殖場で生産された製品の取引が、その個体群、他の個体群、または他のウミガメ種の存続に悪影響を与えるような方法で他の供給源からの取引増加を刺激したり、あるいはそのような取引の原因となることがないよう保証するためのあらゆる妥当な手段を講じなければならない。したがって、提案する締約国は、国際取引が認可される前に、自国およびランチング事業の製品の送り先である国の両方が、モニタリングと報告のための十分な法的枠組みと管理手段、および十分な地方および全国的施行能力を持つよう保証すべきである。特に、各提案締約国は、以下の項目を実行しなければならない。
a)提案の対象となる個体群に由来するウミガメ製品の輸出が、提案された養殖生産量に見合う指定された量(割当量を設定することも考えられる)で、ランチング事業に由来するものに制限されることに合意する。輸入国はウミガメおよびその部分と派生物の輸入、再輸出、所有、売却、購入、輸送を規制する国内法ならびにそのような標本の既存の在庫を管理する手段を記した文書を提供する。
b)野生のウミガメの捕獲およびウミガメ、その部分と派生物の所有、売却、購入、輸送、輸入、輸出を規制する国内法と施行機構(何らかの領土および海外の行政区内でのものを含む)を文書化する。
c)領土内の司法管轄領域内に保管されているウミガメの部分および派生物の既存の在庫の登録を行い、その品目が認可された養殖場に由来する類似の品目から容易に識別できるよう保証するマーキングおよび管理システムの設置を促す。
d)認可された養殖場に由来するすべての部分と派生物に関するマーキングとトラッキングの手順を記述する。それにより、製品とパッケージのマーキング方法、包装タイプ、輸送方法、出荷経路、製品に添付する書類、製品の安全な保管、輸出までの在庫管理、年間の製品輸出量上限(割当量)など、養殖製品の確実な識別が可能になる。
3.ランチング事業
決議11.161の最初の「勧告する」の下の勧告c)ii)に従うため、提案者は以下の情報を提供すべきである。
a)財務計画。所有者の名称と、市場の需要と生産目標並びに目的を考慮に入れた事業並びに財務計画。
b)工場の物理的明細。技術ならびに専門的標準に従い、次の項目について記述する。
i)現場。地理的位置、レイアウト、サイズ、技術仕様を含む。
ii)在庫維持、餌の保管、検疫、屠殺と処理、冷蔵と冷凍のための施設。
iii)海水供給源。循環、フィルター、廃棄物処分、品質管理システムを含む。そして
iv)要員。技術および管理担当者の人数と資格および補助要員の人数を含む。
c)以下の項目を考慮に入れた運営手順
i)ストックの収集。収集現場の位置、標本の収集と採取に使われる手法、標本の年齢とサイズの等級(たとえば卵、孵化幼生)、収集の季節、毎年収集される標本の数、自然年間生産数のうち収穫数が占める割合、取扱いとランチング事業までの輸送方法、収集と輸送の間の負傷の度合いと死亡率などを含む。
ii)ストック率。海水1000リットル中、および海水面1平方メートル中のカメの頭数または重量を含む。
iii)生産スケジュール。年齢とサイズの等級ごとの生産内容、成長率、養殖ストックの識別に使われる手法、収穫を除く間引きの手順、非収穫死亡例の報告、非収穫死亡の場合の死体の処分方法、毎年収穫される標本の年齢およびサイズの等級ごとの数を含む。
iv)給餌。餌の内容、全般的な栄養成分、添加物と混入物の評価、給餌方法(量、頻度、配布方法)を含む。
v)健康維持方法。モニタリング方法、獣医学的ケアおよび治療手順を含む。そして
vi)屠殺手順。標本の選抜、標本の収集と処理場所への運搬方法、人道的な屠殺技法、処理技法、廃棄物処分を含む。
d)記録。ランチング事業が維持する検査とモニタリングの記録をつけるための手順。
e)利益。現地の人々がその事業からどのような利益を受けるか。
4.個体群への利点を記述する要約
提案者は合法的取引の更新の悪影響を防ぐ法律上ならびに施行上の機構を要約し、地域管理プロトコルを含め、養殖場のために捕獲される個体群に関して実行される管理活動の結果、あるいは結果として期待される利益を要約する。
5.報告
この決議に従い、国内のウミガメ個体群の附属書Iから附属書IIへの移動を達成する提案者は、その年次報告書に、以下の項目に関する最新情報を盛り込むべきである。それは、個体群の状態と傾向、適切な営巣生息地を提供する海岸の面積の変化、施行活動の変化、ウミガメ資源の保全と管理のための協力合意内容の改正である。また、効果的な地域管理プロトコルの策定と履行の性質と進捗状況も、報告書で詳しく説明する。 ■
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1 事務局によって修正。以前は決議10.18と言及されていた。
2 事務局によって修正。以前は決議5.16(改正)と言及されていた。
| ■決議9.21(Cop13で改正) 附属書I掲載種の割当の解釈および適用 |
第6回締約国会議(オタワ、1987)で採択された決議6.7で、第14条に従って野生動植物の取引に干渉する可能性があるより厳格な国内措置を講じる前に、生息国と協議するよう締約国に呼びかけたこと、および第8回締約国会議(京都、1992)で採択された決議8.21で、提案国と生息国との協議を義務づけたことを想起し、
第8回締約国会議(京都、1992)で採択され、第13回会議(バンコク、2004)で改正された決議8.3(Cop13で改正)で、野生生物の利用の利点を認識したことを想起し、
特に条約前文で、人々と国が自国の野生動植物相の最善の保護者であり、またそうあるべきであると明記されていることを想起し、
第4回締約国会議(ガボローネ、1983)で採択され、第10回、第12回、第13回会議(ハラレ、1997;サンチアゴ、2002;バンコク、2004)で改正された決議4.6(Cop13で改正)が、締約国会議の会合で考慮するために提出されるいかなる文書の内容も、会合の少なくとも150日前までに、事務局に伝えるよう勧告したことを想起し、
1992年にリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議で要請され、生物多様性条約の中で具体化された相互協力的な行動の圧倒的重要性を認識し、
締約国がヒョウ (Panthera pardus)、各種ワニ類、チーター(Acinonyx jubatus)の標本の輸出に関して割当量を設定したことを意識し、
締約国による割当量の設定は、輸出が割当量として設定された制限範囲内にとどまる限り、標本の輸出が種の存続に悪影響を与えず、標本の輸入が種の存続に悪影響を及ぼす目的で行われないという要件を満たすと、大半の締約国が解釈し、そのように実践していることを意識し、
ただし、一部の締約国がこの大半の解釈に従えなかったことが、生息国による種の保護に悪影響を及ぼしたことを意識し、
条約締約国会議は
以下のように合意する。
a)附属書Iに掲げる種に関する割当の設定または既存割当量の改正を締約国会議に対して求める締約国は、提案割当量に関する科学的根拠の詳細を含め、その提案と支持情報を締約国会議の会合の少なくとも150日前に事務局に提出する。かつ
b)締約国会議が附属書Iに含まれる特定の種に対して輸出割当量を設定した場合は常に、締約国によるこの行動は、輸出は種の存続に悪影響を与えず、輸入の目的は種の存続に悪影響を及ぼさないという適切な科学当局による所見に関する第3条の要件を満たす。ただし、次のような条件がある。
i) 割当量を超過しないこと。そして
ii) 当該生息国の個体群は、合意によって決められた割当量をそれ以上持続できないことを示す新たな科学または管理データが出ていないこと。 ■
| ■決議9.24(Cop12と13で改正) 附属書IおよびIIの改正基準 |
第9回締約国会議(フォートローダーデール、1994年)で採択された決議9.24の中で、基準、定義、注、ガイドラインの科学的有効性および異なる生物分類群へのそれらの適用可能性に関し、この決議の本文ならびに付記を第12回締約国会議前に全面的に再検討するよう勧告したことを想起し、
第12回締約国会議(サンチアゴ、2002年)で、この再検討の手続きを承認し、決定12.971に明記したことを想起し、
附属書IとIIに掲げられる種を特定する条約第2条第1項および2項の基本原則を考慮に入れ、
ある種を附属書Iに掲げるためにはその種が生物学上並びに取引上の基準を満たさなければならないことを認識し、
条約第2条2(a)項は、種の存続に反する利用を回避するため、絶滅の脅威にさらされるおそれのある種の附属書IIへの掲載を規定していることを想起し、
この条項の適切な履行のためには、生物学上と取引上両方の要因を考慮した適切な基準の採択が必要であることを認識し、
条約第2条2(b)項は、条約第2条2(a)項に従って附属書IIに掲げられたある種の標本の取引に対して有効な規制を加えるために規制対象としなければならない種の附属書IIへの掲載のみを規定していることを想起し、
一方、附属書Iに掲げられた種の標本の取引に対して有効な規制を加える必要性が生じた場合にも、この条項は適用すべきであることを考慮に入れ、
締約国またはそれに代わる事務局は関連する締約国会議決議に従い、改正案の対象となる種の生息国と協議すべきであり、また事務局は条約第15条1(a)項に従い全締約国と協議すべきであることを認識し、
事務局は条約の同条に従い、海洋生物種に関係する機能を持つ政府間団体と協議すべきであることをさらに認識し、
事務局は改正案の対象となる何らかの種に関係する機能を持つ他の政府間団体とも協議すべきであることを考慮し、
あらゆる野生動植物の国際取引が条約の条項に基づいて行われることを想起し、
条約に関係する事柄、特に附属書IならびにIIの改正基準の適用について開発途上国に技術援助を提供する必要性に関し、第3回締約国会議(ニューデリー、1981年)で採択された決議 3.4の重要性を強調し、
条約の附属書改正の決定は確実で関連性のある科学情報を基礎とし、社会経済的要因を考慮に入れ、そのような改正について合意された生物学的ならびに取引上の基準を満たすよう保証するという目的に留意し、
不確実性がある場合はリオ原則15「予防的アプローチ」の適用の重要性を認識し、
条約締約国会議は
以下の付記を決議の一部として採択する。
付記1: 附属書Iのための生物学的基準
付記2a:条約第2条2(a)項に従い附属書IIに種を掲載するための基準
付記2b:条約第2条2(b)項に従い附属書IIに種を掲載するための基準
付記3:特殊な場合
付記4:予防手段
付記5:定義、解説、ガイドライン、および
付記6:附属書改正を提案するための書式
附属書IまたはIIの改正案を考慮する際、締約国は予防的アプローチという根拠により、また、種の状態または種の保全に対する取引の影響が不確実な場合、当該種の保全にとって最善なように行動し、その種について予測される危険性に比例した対策を採択するよう勧告する。
附属書IとIIの改正案について考える場合、以下の項目を適用することを決議する。
a)付記1に列挙された生物学的基準のうち少なくともひとつが満たされる場合、取引による影響を受けるかあるいは受ける可能性のある種は、条約第2条1項に従って附属書Iに掲載するものとする。
b)付記2aに列挙された附属書IIの基準を満たすいかなる種も、条約第2条2(b)項に従って附属書IIに掲載するものとする。
c)付記2bに挙げた基準を満たせば種を第2条2(b)項の規定に従い附属書IIに掲げる。
d)当該種またはそれよりも上位の分類群が付記3に列挙された関連基準を満たす場合に限り、種を同時に複数の附属書に掲載し、大分類群を附属書に掲載するものとする。
e)取引されているすべての標本が飼育繁殖あるいは人工繁殖されている種の場合、野生からとられた種の取引が行われる可能性がごくわずかであれば、附属書に掲載すべきではない。
f)付記1に列挙された基準を満たさないことを実証する十分なデータが得られる附属書I掲載種は、付記4に列挙された関連予防手段に従うことを条件として附属書IIに移すものとする。
g)条約第2条2(a)項に従って附属書IIに掲載されている種で、付記2aに列挙された基準を満たさないものは、付記4に列挙された関連予防措置に従うことを条件として削除する。また、削除の対象となる種に類似しているか、あるいはそれに関連する理由で条約第2条2(b)項に従って掲載されている種も、関連予防措置に従うことを条件として削除する。そして
h)当該種の管理に関して権限を持つ政府間組織の見解がもしあれば、考慮に入れるものとする。
附属書IとIIを改正するための提案は、入手可能な最善の情報に基づいて、適切であれば、付記6の書式で提示されるべきであることを決議する。
種を附属書Iに移行するか、または著しい取引の再検討の規定に従い、検討中の種に対してゼロ輸出割当量を定めるという提案を提出する提案者に対し、その再検討に関する適用可能な知見を考慮に入れるよう奨励する。
附属書IまたはIIの改正案に対する注釈は適用可能な締約国会議決議に従って作成され、影響を受ける部分ならびに派生物に関して具体的かつ正確であり、可能な限りの範囲で既存の注釈と調整すべきであることを決議する。
十分な関連生物学データが入手できる場合、改正案を裏付ける提案文書に数値評価を盛り込むよう締約国に奨励する。
この条約で与えられる保護の有効性を監視するため、生息国と提案者は、資金を得られることを条件として、附属書IとIIに掲載された種の状態を、動物委員会、植物委員会の協力を得て、定期的検討を行うものとすることを決議する。
締約国と協力組織に対し、附属書改正案の準備、管理計画の立案、附属書への種の掲載の有効性の検討において、要望があればそれに応じて財政面・技術面の援助を提供するよう呼びかける。締約国は広義の生物多様性という意味でこれらの目的を達成するため、他の利用可能な国際機構や手段の利用を受け入れるものとする。■
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1 第13回締約国会議で削除された。
付記1
附属書Iの生物学的基準
以下の基準は、付記5に掲げた定義、説明、ガイドライン、さらに商業利用される水生生物種の「衰退」の定義の適用に関する脚注と、併せて読むものとする。
以下の基準のうち少なくともひとつを満たす、もしくは満たす見込みが高い場合、その種は絶滅のおそれがあるとみなされる。
A. 野生個体群が小さく、以下のような特性のうち少なくともひとつを持つ。
i) 個体数または生息地の面積および質において、衰退が観察、推定あるいは予測される。または
ii) 各地域個体群が非常に小さい。または
iii)個体の大半が、一世代あるいはそれ以上の期間、地理的に集中する。または
iv)個体数の短期的変動が大きい。または
v) 内的または外的要因による高い脆弱性。
B. 野生個体群の分布面積が制限され、以下のうち少なくともひとつの性質を持つ。
i) 分断化またはきわめて少数の場所に生息。または
ii)分布面積または地域個体群の数における大きな変動。または
iii)内的または外的要因による高い脆弱性。または
iv)以下の項目のいずれかにおいて衰退が観察、推定、あるいは予測される。
−分布面積、または
−生息地の面積、または
−地域個体群の数、または
−個体数、または
−生息地の質、または
−加入量。
C. 野生での個体数における衰退が、以下のいずれかに該当する。
i) 現在進行中あるいは過去に発生した(だが、再発の可能性がある)ことが観察されている。または
ii)以下のいずれかに基づき推定または予測される。
−生息地の面積における減退。または
−生息地の質における減退。または
−捕獲採取のレベルまたはパターン。または
−内的または外的要因による高い脆弱性。または
−加入量の減少 ■
付記2a
条約第2条2 (a) 項に基づく附属書IIへの種の掲載に関する基準
以下の基準は、付記5に掲げた定義、説明、ガイドライン、さらに商業利用される水生生物種の「衰退」の定義の適用に関する脚注と、併せて読むものとする。
入手可能な取引データおよび野生個体群の状態ならびに傾向に関する情報に基づき、以下の基準の少なくともひとつを満たす時、種を附属書IIに掲げるものとする。
A.近い将来に附属書Iへの掲載が適格となる事態を回避するために、その種の取引の規制が必要であることが判明しているか、または推論あるいは予測できる。または
B.野生からの標本の捕獲採取が、その継続またはその他の影響によって、種の存続が脅かされる水準にまで野生個体群を縮小させないよう保証するために、その種の取引の規制が必要であることが判明しているか、または推論あるいは予測できる。 ■
付記2b
条約第2条2(b)項に基づく附属書IIへの種の掲載に関する基準
以下の基準のいずれかひとつを満たす場合、第2条2(b)項に従い種を附属書IIに掲げることができる。
A.取引される形でのその種の標本が、第2条2(a)項または附属書Iの規定に基づき、附属書IIに掲げる種の標本に似ており、CITES掲載種の標本を見た取締官がそれらを区別できそうもない。または
B.現在の掲載種に関する有効な取引規制が達成されることを保証するために、上記基準Aに挙げた理由以外で説得に足る理由がある。 ■
付記3
特殊な場合
分割掲載
複数の附属書への種の掲載は、それが引き起こす施行上の問題という観点から、一般的には避けるべきである。
分割掲載が行われる場合は、一般に亜種ではなく国内または地域個体群に基づいて行うものとする。ある種の一部の個体群を附属書に掲載し、残りは附属書に掲載しないまま放置するという分割掲載は、通常は認めるべきではない。
いかなる国の司法管轄範囲内にも入らない種の場合、附属書での列挙の際、個体群の定義に既存の国際協定−もしも存在すれば−で使われる条件を用いる。そのような国際協定が存在しなければ、附属書は個体群を地域あるいは地理上の座標によって定義すべきである。
種レベルよりも低い分類は、附属書では使用しない。ただし、当該分類群がきわめて識別しやすく、その名称を用いても施行上の問題が起きない場合はその限りではない。
上位分類群
上位分類群の全種が附属書IまたはIIに掲げられている場合、それらはその上位分類群の名称で掲げる。上位分類群の一部の種が附属書IまたはIIに掲げられ、その他全部が他の附属書に掲げられている場合、後者の種は上位分類群の名称で掲げ、附属書での注釈の使い方に関する関連決議の規定に従い適切な注釈を付ける。
附属書IIへの上位分類群の掲載から附属書Iへの分割掲載に個別の植物種を移行するための提案作成を検討する締約国は次のことを考慮する。
i) それを人工的に繁殖させることがどの程度容易か。
ii) 現在、人工的に繁殖させた標本をどの程度栽培に利用できるか。および
iii) 特にそれが取引される形においてなど、その種の識別に関する実施上の問題。 ■
付記4
予防措置
附属書 I または II の改正の提案を考慮するにあたり、種の状態に関し、あるいは取引が種の保護に及ぼす影響に関し、予防的アプローチの観点により不確実な要素があった場合、締約国は当該種の保護にとっての最善を期して行動し、その種にとって予測される危険に応じた対策をとる。
A. 1.附属書Iに掲載された種は、まず附属書IIに移し、締約国会議間の間隔最低2期間分にわたり、取引がその種に及ぼす影響をモニターしない限り、附属書から削除してはならない。
2.附属書Iに含まれる種については、付記1の関連基準を満たさない場合で、以下の予防的保護手段のうちひとつを満たす場合にのみ附属書IIへ移行されるべきである。
a) その種に対しては国際取引の需要がなく、それを附属書IIに移すことが、附属書Iに含まれる他の種の取引を刺激したり、あるいは施行上の問題を引き起こす見込みが低い。または
b) その種に対しては取引の需要がある見込みが高いが、締約国会議が以下の項目に満足できるような管理が行われている。
i)条約の要件−特に条約第4条−の原産国による履行。および
ii)適切な施行管理と条約の要件への準拠。または
c) 改正案の支持文書中に記述された管理手段に基づき、有効な施行上の規制が行われるという条件で、改正案の一部として締約国会議が承認した輸出割当または他の特別な対策を適用。または
d) 適用可能な締約国会議決議と一致するランチング案を提出し、承認される。
3. 附属書Iの種を附属書IIへ移行する提案に関しては、当該種について留保している締約国が考慮すべきではない。ただし、その締約国が改正案採択後90日以内に留保を撤回することに同意すればその限りではない。
4. 附属書IIから削除した場合、近い将来に附属書掲載の条件を満たすようになる見込みが高い場合、いかなる種も削除してはならない。
5. 締約国会議の過去2回の合間に、著しい取引の再検討の規定に基づき保全状態を改善する勧告の対象になった種は附属書IIから削除してはならない。
B. 上記A. 2. c.に従い、種を附属書IIに移す場合、以下の検討手順を適用するものとする。
1. 植物委員会、動物委員会またはある締約国が他の締約国の管理手段への準拠および輸出割当量に関する問題に気づいた場合、事務局にその旨を通知し、その後、事務局がその件を解決できない場合、事務局は常設委員会に通知し、常設委員会は当該締約国と協議した後、全締約国に対し、その締約国とのCITES掲載種の標本の取引を停止し、および/または、その個体群を附属書Iに戻す提案を準備するよう寄託政府に要請することができる。
2. 割当量とそれを支持する管理手段を検討する上で、動物または植物委員会が準拠あるいは種に対する潜在的な害に関する問題に直面した場合、その関係委員会は寄託政府に対し、適切な矯正措置を講じるよう要請する。
C. 上記A. 2. c)項に従い定められる割当量に関し
1. 締約国がその割当量の再検討、改正または削除を望む場合、締約国会議の次回会合で検討するための適切な提案を提出する。
2. 限られた期間について割当量が定められた時、その期間後に新たな割当量が定められるまで割当量はゼロになる。
D. おそらく絶滅したとみなされる種については、再発見された場合に取引によって受ける影響が考えられる場合、附属書Iから削除してはならない。これらの種には附属書に「絶滅の可能性あり」という注釈をつける。■
付記5
定義、解説、ガイドライン
注:この付記で数値ガイドラインを引用している箇所では、それらは単に例として提示しているにすぎない。生物学的特性の相違により、全分類群に適用可能な数値を示すことは不可能である。
種
条約第1条で、「種」という用語は「種もしくは亜種またはその地理的に隔離された個体群」と定義されている。
「種」および「亜種」は種の生物学的概念に言及しており、それ以上の定義を必要としない。
これら2つの用語は品種も包含する。
「地理的に隔離された個体群」とは特定の地理的境界内の種または亜種の一部を指す。これは個体群または下位個体群、または漁業管理で理解される特定の場合に便利な用語として「系群」を指すこともある。
これまで締約国会議は「地理的に隔離された個体群」を地理的境界によって区切られた個体群と解釈しており、地理的境界に関するもう1つの選択肢はめったに使われない。
取引によって影響を受ける
以下の場合、種は「取引によって影響を受けているか、または受けることがある」。
i)それが取引されており(条約第1条の「取引」の定義に従い)、取引がその種の状態に悪影響を与えているか、または与えるかもしれない。または
ii)それが取引されているか、またはその種に明らかな潜在的な国際的需要があり、野生での存続に悪影響を与えることがあることが疑われる。
分布域
ある種の「分布域」は、自然分布域外への侵入または移入の場合を除き、既知、推論、予測される分布域全部を包含するように引くことができる想像上の最短の連続した境界と定義される(ただし、分布域の推論と予測は慎重かつ予防的方法で行うものとする)。だが、想像上の境界内の領域から、その種が生息しないかなりの領域が除かれるため、分布域の定義にあたっては種の空間分布における不連続または分離に注意を払うべきである。移動性の種については、分布域はいずれかの段階におけるその種の存続に不可欠な最小域である(例えば営巣地、移動性種の採食地など)。ある種が限られた分布域を持つという決定は分類群ごとに異なり、生息地の特性、個体数密度、固有性などを考慮に入れるものとする。
衰退
「衰退」はある種の豊度(abundance)、分布域の面積または生息地の面積の減少を意味する。個体数の測定が内因性の困難を伴う場合、分布域という観点から見た衰退を評価する方が適切なことがある。
衰退は2種類の方法で表現できる。それは (i) 全体的な長期的衰退の程度または (ii) 最近の衰退率である。長期的衰退度は基準となる個体群または分布域からの推定または推論される総縮小率(%)である。最近の衰退率は、最近の期間における豊度または分布域内での変化の割合(%)である。衰退度に関する基準値の推定または推論に使うデータは可能な限り遠い過去にまで及ぶようにする。
衰退を認める判定は分類群ごとに異なり、例えば関連分類群の個体数変動などのいくつかの考慮事項によって正当性を確認できる。過去の著しい衰退度を示す一般的なガイドラインは基準値の5%−30%の衰退率とされ、その種の生物学的特性と生産性に従い、その間で上下する。生産性はある個体群の最大成長率(%)である。それは生殖生物学、生殖能力、個体成長率、自然死亡率、成熟年齢、寿命の複雑な関数である。生産性の高い種は生殖能力が高く、個体の成長が速く、世代交代が速い傾向がある。
極値である5%と30%は比較的少数の種にしかあてはまらないが、中にはこれらの極値よりもさらに外にはずれる種もある。ただし、これらの2つの値は単に例としてのみ提示されている。生物学的特性の相違により、全分類群に適用可能な数値を示すことは不可能である(2商業利用される水生生物種への衰退の適用については脚注を参照)。
最近の著しい衰退率に関する一般的なガイドラインは過去10年間または3世代のいずれか長い方における50%以上の衰退である。個体群が小さい場合、過去5年または2世代(いずれか長い方)における20%の衰退率の方が適切なことがある。ただし、これらの2つの値は単に例としてのみ提示されている。それは生物学的特性の相違により、全分類群に適用可能な数値を示すことが不可能なためである。
過去の衰退度と最近の衰退率は互いに関連させて考慮すべきである。一般に、過去の衰退度が高く種の生産性が低いほど最近の衰退率が重要になる。
過去の衰退度または最近の衰退率を推定または推論するにあたり関連データ全部を考慮に入れるものとする。衰退は進行中である必要はない。短期間のデータしか入手できず、これらのデータに基づく衰退度または衰退率に不安がある場合も上記ガイドラインを適用すべきである(必要に応じ、または関連性があれば、外挿する)。ただし通常、自然変動は衰退の一部としてみなされないが、証拠がない限り、観察された衰退は必ずしも自然変動の一部とはみなされない。計画した水準にまで個体数を減少させる科学的基盤に基づく捕獲計画に従い実行され、その種の存続に有害でない合法的活動の結果として起きる衰退は、普通は「衰退」という言葉に包含されない。
変動
当該個体群の規模または分布域が広く、速く、または頻繁に変動する時、個体群の規模または分布域の変動が大きいとみなされる。個体数に短期的な大きな変動があるという判定は分類群ごとに異なる。例えばそれは分類群での1世代の長さに依存する。
分断化
分断化とは、ある分類群中の個体の大部分が、小さな比較的孤立した地域個体群中にみられる場合を指す。この結果、これら小さな地域個体群は絶滅する確率が高くなり、再確立の確率は低い。
世代の長さ
「世代の長さ」は最新のコホート(つまり個体群中の新生個体)の親世代の平均年齢である。したがって、世代の長さは個体群中の繁殖個体の回転率を反映する。一生に一度しか繁殖しない種を除き、世代の長さの値は最初の生殖年齢よりも大きく、最高齢の繁殖個体の年齢よりも小さい。危機に瀕して世代の長さが変動する場合は、より自然な(つまり障害が発生する以前)世代の長さを使う。
推論または予測される
これは間接または直接的方法を用いた推定のことである。推論は直接の測定値または間接的証拠のいずれかに基づき行われる。予測では実現しそうな将来価値を推論するための外挿を含む。
近い将来
これはある種が附属書IIに掲げられていない限り、付記1の基準をひとつ(またはそれ以上)満たすと推論または予測できるような時間的期間を意味する。これは分類群と事例ごとに異なるが、5年よりも長く10年よりも短いはずである。
個体群の関係
個体群
「個体群」は、その種の個体の合計を意味する(「種」は条約第1条およびこの付記で定義されている)。
野生個体群
「野生個体群」は、この付記で定義した分布域内で自由に生活するその種の個体の合計を意味する。
地域個体群
「地域個体群」は、個体群中の地理的またはそれ以外の点で識別可能な集団で、個体群どうしの間に限られた遺伝的交流しかないものをいう。
個体群の規模
個体群または地域個体群の規模について詳細を提示するとき、提示される情報が総個体数の推定値または効果的な個体群規模(つまり、環境的および行動的に、またはそれ以外に、野生で生殖が抑制された個体を除く繁殖可能な個体)あるいは別の適切な測定値、指標または個体群の構成要素に関係するか明確にする。
生活環の全部または一部について生物学的に他の種に依存する種の場合、宿主または共生種に関する生物学的に適切な値を選択する。
小さな野生個体群
野生個体群が小さいという判定は分類群ごとに異なり、いくつかの考慮事項によって正当性を確認できる。例えば関連する分類群の個体数である。生産性の低い種については、推定するためのデータが存在すれば、5,000個体未満という値が小野生個体群を構成する適切なガイドライン(しきい値ではない)と判断されてきたが、生産性が高い種では、その値はもっと高くなる可能性がある。ただし、この値は単に例としてのみ提示されている。それは全分類群に適用可能な数値を示すことが不可能なためである。この数値ガイドラインがあてはまらない場合が多数存在する。
極小野生地域個体群
野生地域個体群が極小であるという判定は分類群ごとに行われる。推定するためのデータが存在する種については、500個体未満という値が極小野生地域個体群を構成する適切なガイドライン(しきい値ではない)と判断されてきた。ただし、この値は単に例としてのみ提示されている。全分類群に適用可能な数値を示すことは不可能である。この数値ガイドラインがあてはまらない場合が多数存在する。
絶滅の可能性あり
過去に生息が知られている地域全体において、生息地であることが判明しているかまたはそう疑われる場所を適切な回数(毎日、季節ごと、毎年)徹底的に調査したにもかかわらず、1個体も記録できなかった場合、その種は「絶滅の可能性あり」とみなされる。ある種をおそらく絶滅したと宣言するには、その種のライフサイクルと生活様式から考えて適切な時間枠にわたって調査を実施すべきである。
加入
「加入」とは有性生殖か無性生殖のいずれかにより個体群中に追加される個体の総数である。
絶滅のおそれがある
「絶滅のおそれがある」という用語は付記1で定義されている。絶滅の脅威に対する種の脆弱性は、個体群の個体数動態、生物学的特性(体のサイズ、栄養状態、ライフサイクル、繁殖構造、あるいは生殖を成功させるために必要な社会構造など)、そして密集する習性が原因の脆弱さ、個体群サイズの自然変動、かつ/または定着性/移動性パターンによって変化する。このため、すべての分類群に適用できる個体群サイズまたは分布面積という数的な基準値を求めることは不可能である。
脆弱性
「脆弱性」は絶滅の危険性を増大させる(たとえ緩和要因を考慮に入れた場合も)内因性または外因性の影響を受けやすいことと定義できる。衰退のパーセント値、地域個体群規模または分布制限区域の地域個体群の規模に伴う絶滅の危機に影響を与えるいくつかの分類群または事例固有の生物学的その他の要素が存在する。これらは以下のいずれかの側面になりうるが、それらに限定されない。
内的要因
− 生活史(例えば低い生殖能力、遅い個体成長率、成熟年齢が高いこと、長い世代時間)
− 低い絶対数またはバイオマスまたは制限された分布域
− 個体群の構成(年齢/規模の構成、性比)
− 行動要因(例えば社会構造、移動、集合行動)
− 密度(定着性または半定着性の種について)
− 特殊化した最適要件(例えば食性、生息地)
− 共生その他の共依存型などの種間の関連性
− 低下した遺伝子多様性
− 逆補償減少(利用が存在しない場合でも衰退が続く傾向)
− 固有性
− 種子散布機構
− 特殊化した受粉媒介者
外的要因
− 選択的に行われる除去(加入を阻害することがある)
− 外来侵入種による脅威(交雑、病気の伝染、略奪など)
− 生息地の悪化(汚染、土壌浸食、外来侵入種による変性など)
− 生息地の消失/破壊
− 生息地の分断
− 厳しい環境条件
− 病気による脅威
− 急速な環境の変化(例えば気候型の移行)
− 確率事象■
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2 商業利用される水生生物種への衰退率の適用
海洋および大規模な淡水域ではほとんどの場合、5-20%という狭い範囲の方が適切とみなされ、生産性が高い種では5-10%、生産性が中程度の種では10-15%、生産性が低い種では15-20%とされる。だが、この範囲からはずれる種もある。低生産性と低死亡率の間には相関関係があり、高生産性と高死亡率の間にも相関関係がある。生産性の指標として考えられる1つの目安は自然死亡率で、年0.2-0.5という範囲が中程度の生産性を意味する。
一般に、附属書Iへの掲載を考慮する第一の基準は歴史的な衰退の程度である。衰退の程度を推定するための情報が限られている状況では、最近の期間の衰退率自体が衰退の程度に関してある程度の情報を提供できることがある。
附属書IIへの掲載については歴史的な衰退の程度と最近の衰退率を合わせて考慮する必要がある。歴史的衰退度が高く種の生産性が低い場合ほど、最近の衰退率が重要になる。
著しい最近の衰退率についての一般的なガイドラインは、約10年の期間内に現在の個体数水準から歴史的衰退度に関するガイドライン(つまり利用される魚種の基本値の5-20%)まで個体数を引き下げるような衰退率である。最近の衰退率が極端に高い場合を除き、歴史的衰減退度が50%未満の個体群については、めったに心配する必要はない。
個体群が顕著に衰退していない場合でも、上で附属書I掲載に関する考慮について推奨した衰退度ガイドラインに近ければ、附属書IIへの掲載を考慮することができる。「近い」という言葉の定義としては、その種の生産性を正当に考慮に入れた上で、関連する衰退度よりも5%から10%高い範囲と考えることができる。
最近の衰退率が重要になるのは、それがまだ起きているか再開する可能性があり、約10年の期間内に附属書Iの衰退度ガイドラインにおいてその種に適用可能な点に到達すると予想される場合に限られる。それ以外の場合は、重要なのは全体的な衰退度である。十分な情報が入手できれば、約10年の期間にわたる最近の衰退率を計算すべきである。入手できるデータが少なければ、より短い期間の年率を使うことができる。傾向が変化した証拠がある場合は、より最近の一貫性のある傾向の方を重視する。ほとんどの場合、衰退が続くと予想された場合にのみ掲載が考慮される。
上記の割合を考えるにあたり、分類群・事例別に絶滅の危険性に影響を与えそうな生物学的およびその他の要因を考慮する必要がある。分類群の生物学的特性、利用パターン、分布域によっては、脆弱性要因(この付記に列挙したような)によって危険性が増すことがあり、一方、軽減要因(たとえば絶対数が多い、退避地の存在など)によって危険性が低下することもある。
付記6
附属書改正提案書式
以下の資料は附属書改正案と適切な支持文書提出のための追加情報と指示を提供するものである。提案者は締約国会議に十分な質と十分な詳細を伴う十分な情報を提供し、提案された措置に関して確立された基準に照らし合わせて会議が提案を裁定できるようにするという必要性に従って行動するものとする。これは関連する発表済みならびに未発表の情報源を使うべきであることを意味する。ただし、種によっては科学的情報量が制限されることが考えられる。生態学的に類似する関連する分類群または種からの類推が判定に役立つことがある。その提案に関する情報を取得するために特に調査が実施された場合、締約国による評価を行うために十分な詳細を盛り込んだ調査結果を提出する。
提案書は普通12ページまでに(参考文献の一覧を除く)制限されるので、締約国は注意すること。提案書が12ページを超える場合、提案国は条約の公用語に翻訳した文書を提供する。さらに、これは提案書式の全要素を取り上げられないことがあることを意味する。
A. 提案書
提案国は附属書に対する特定の改正およびそれに関連する注釈または但し書きを示す。提案国はその種が関連基準を満たすとする根拠が正当であることを明記する。
− 附属書Iへの掲載または附属書IIから附属書Iへの移行。この決議の付記1中のどの基準が満たされるかを明記する。
− 附属書IIへの掲載
− 第2条2 (a)項に従い。この決議の付記2中のどの基準が満たされるかを明記する。
− 第2条2 (b)項に従い
− 酷似問題(付記 2b の基準A)という理由から。この場合、すでに附属書に掲載されている類似種名をC.11「追記」に記載する)
− 他の理由から(この決議の付記2a の かつ/または付記3で言及したような)
− この決議の付記4で指定した予防措置に従い、附属書Iから附属書IIに移動。この決議の付記2中のどの基準が満たされるかを明記する。この決議の付記1中の基準がもはや満たされない理由を明記する。この決議の付記4中の措置のどれが満たされるか、または実施されるかを明記する。
− 附属書IIから削除。この決議の付記2中の基準が満たされない理由を明記する。
− 他の措置(説明、例えば割当の改正など、が必要)
注釈
附属書への掲載に対する特定の注釈を提案する場合、提案国は次のことを行う。
− 提案する注釈が適用可能な決議を遵守していることを保証する。
− 注釈の実用上の意図を示す。
− 新規注釈と既存注釈の調整を図る。かつ
− 影響を受ける部分ならびに派生物に関して具体的かつ正確に記す。
B. 提案者
提案者はこの条約の第15条に従い、締約国のみとしなければならない。
C. 支持文書
1. 分類
提案者は提案の対象である分類群を締約国会議が明確に識別できるよう、十分な情報を提供するものとする。
1. 1 綱
1. 2 目
1. 3 科
1. 4 属、種、亜種(命名者と年を含む)
当該種が締約国会議が採用した標準名称リストまたは分類参考資料のひとつに含まれる場合は、その参考資料が示す名称をここに記入する。当該種が採用された標準参考資料のひとつに含まれない場合は、提案者は使用した名称の引用源として参考資料を示す。
1. 5 同義の学名
特に種の取引に使われる場合を始め、提案国は当該種について現在使われることがある他の学術名または同義語に関する情報を提出する。
1. 6 俗名(適切であれば、取引名を含む)
1. 7 コード番号
当該種がすでに附属書に掲載されている場合、CITES識別マニュアル中のコード番号を記載する。
2. 概要
提案の重要な要素について簡単な概要を提示する。締約国は提案文書の重要な節を引用する。
3. 種の特性
この項目で必要な情報は調査、文献調査、関連研究の要旨である。使用した参考文献は提案書の項目12に列挙しなければならない。入手可能な情報の質が大幅に異なることは了解されており、これらの指示は必要な情報のタイプを示したものである。提案が地理的に離れた個体群または亜種に関係するものである場合、関連性があれば生物学的種の全体を考慮に入れ、適切な背景情報を提示する。
3.1 分布
その種について現在知られている分布域を明記する。可能であれば種の分布が連続的であるかどうかを示す情報を提示し、連続的でない場合は、どの程度まで断片化しているかを示す。
3.2 生息地
その種が占める生息地のタイプを明記し、関連性があれば生息地の特異性の度合いおよび種の生息域全体での各生息地タイプの広さを明記する。
3.3 生物学的特性
その種の全般的な生物学的ならびに生活史の特性(例えば生殖、加入、生存率、移動、性比、再生または生殖に関する戦略)の要旨を提示する。
3.4形態的特性
色を含むその種の形態的特性の全般的記述および分類学上の近縁種から識別するための形態的特徴に関する情報を提示する。
3.5 生態系内でのその種の役割
入手可能であれば、その種が生態系内で果たす役割およびその他の関連する生態学的情報、この提案がその役割に対して与える潜在的影響を提示する。
4.状態と傾向
この項目には基準に従い過去と現在の傾向を評価するための定性的ならびに定量的情報が含まれる。使用する情報源は提案の項目12に列挙しなければならない。入手可能な情報の質が異なることは了解されている。以下の指示は可能ならば提示すべき情報のタイプを示している。提案が地理的に離れた個体群または亜種に関係するものである場合、関連性があれば適切な背景情報を提示できるよう生物学的種の全体を考慮すべきである。入手可能であれば提案書には関連する定量分析結果、資源量の評価などを盛り込む。観察、推論、予測のどれに基づき結論を引き出したかを提案書に記載する。
4.1 生息地の傾向
生息地の変化の性質、速度、範囲(例えば生息地の消失、悪化、変化)に関する情報を提示し、適用可能であれば断片化の程度と生息地の質における目に見える変化を記載する。適切であれば生息地と個体数の傾向の間にみられる関連性も記述する。
4.2 個体群の規模
入手可能な最新のデータに基づき、現在の総個体数または可能であれば関連する年齢層ごとに分けた個体数の推定値を示す。使用したデータ源に関する情報を提示する。適切であれば地域個体群の数とそれらの推定規模を提示する。個体群の規模は生息地のタイプその他の方法論上の考慮事項を十分顧慮し、個体数密度を参考にして推定できる。
4.3 個体群の構成
現在の個体群の構成およびその構成中での過去または現在の時間的変化(例えば社会構成、個体数動態、成熟個体の割合、性比など)に関する情報を提示する。
4.4 個体群の傾向
種の数量における現在と過去の傾向に関する基礎的で定量的ならびに定性的情報を提示する(情報源を示すこと)。なんらかの傾向があれば、それらの傾向を測定した期間を示す。その種の個体群規模について自然に著しい変動が起きる場合は、その傾向が自然な変動を上回るものであることを実証する情報を提示する。傾向の推定に世代時間を使用した場合は世代時間の推定方法を明記する。
4.5 地理的傾向
種の分布において現在と過去になんらかの傾向があれば、それらの傾向を測定した期間を示し、入手可能な情報を提示する。関連性があれば分布域における変動の程度と周期性に関するデータを示す。
5. 脅威
人が引き起こす脅威の性質、強度、可能であれば相対的重要性を明記する(例えば生息地の消失および/または悪化、過剰利用、導入種による競争/捕食/病気の影響、交雑、毒物、汚染物質など)。
6.利用と取引
6.1 国内利用
その種について判明しているすべての用途のタイプと規模を指定し、可能であれば傾向も示す。採取方法の詳細も提示する。飼育繁殖、人工繁殖、野生標本からの利用の規模を示す。
存在が判明している在庫、およびそれらを廃棄するためにとられる可能性のある手段の詳細を示す。
6. 2 合法的国際取引
国際取引のレベルを定量化し、引用した統計値の情報源をあげる(例えば税関統計、CITES年次報告書データ、FAOのデータ、業界レポートなど)。取引のレベルに関する推定値を正当化する根拠を示す。取引の性質に関する情報(例えば、主に営利目的、主に生きた標本、主に部分と派生物、主に飼育繁殖または人工繁殖された標本など)と、改正案がどのような形で取引の性質に影響を及ぼすと予測されるかを示す。
6.3取引される部分ならびに派生物
可能な範囲で、取引される製品のタイプも含め、部分ならびに派生物、それらの部分ならびに派生物固有の税関の関税コード、それらの部分ならびに派生物を取引する主な輸出入国を列挙する。
6.4 違法取引
可能な範囲で、国内・国際的な違法取引のレベルを定量化し、その性質を説明する。国内利用または合法的な国際取引のための合法的な採取に関するこの取引の相対的重要性を査定する。改正案がこの取引の性質に及ぼすと予測される影響に関する情報を示す。
6.5実質または潜在的な取引の影響
当該種に対する脅威として、全体的利用(国内利用を含む)と比較した国際取引のための現在および/または将来の利用の重要性について考察する。
7.法制度
7. 1 国内
生息地も含めた種の保護に関係する法の詳細を、個別に(絶滅のおそれのある種に関する法など)、あるいは総合的に(野生生物に関する法とそれに伴う規制など)示す。法律上の保護の性質を示す(つまり、その種が全面的に保護されているか、または採取が規制または制御されているか、など)。種の保護および/または管理を保証する上でのこの法の有効性を査定する。
当該種の取引の管理をつかさどる法に関する同様の情報を示す。この種の違法取引を規制する上でのこの法の有効性を査定する。
7. 2 国際
当該種に関する国際的手段の詳細を示し、そのような手段によって可能になる保護の性質を盛り込む。その種の保護および/または管理を確保する上でのこれら手段の有効性を査定する。
当該種の取引の管理に関する国際的手段に関する同様の情報を示す。その種の違法取引を規制する上でのこれら手段の有効性を査定する。
8. 種の管理
8.1 管理措置
生息国において当該種の個体群を管理するために設置された計画の詳細を提示する(例えば野生からの管理収穫、飼育繁殖または人工繁殖、再導入、ランチング、割当制度など)。適切であれば、計画されている収穫率、割当の設定と実施のために計画された個体群規模を決定する手順、野生生物管理に関する助言が考慮されるよう保証するための機構などの詳細も含める。
適用可能であれば、当該種の利用から保全および/または管理計画(例えば価格設定制度、地元社会の所有権、輸出関税など)への復帰を保証するために使われる機構の詳細を提示する。
8.2個体群のモニタリング
野生個体群と野生からの除去の持続可能性に関するモニタリングのために設置された計画の詳細を提示する。
8.3 規制措置
8.3.1 国際
CITESに加え、当該種の標本の国際的境界を越える移動を規制するために設置された措置に関する情報を提示する。マーキング制度が導入されていれば、それに関する情報を含める。
8.3.2 国内
当該種の野生からの持続可能な収穫を保証することを目的とした生息国内の規制に関する情報を提示する。適切であれば教育、法の遵守、法執行活動に関する情報と計画の有効性に関する評価を含める。
8.4 飼育繁殖と人工繁殖
適用可能であれば、当該国内の当該種に関するプランテーションを含む商業的な飼育繁殖または人工繁殖事業の詳細を提示し、それには飼育ストックと生産の規模、これらの事業が保全計画に寄与する度合い、あるいはそれらの事業がなければ野生の標本が満たしていたはずの需要を事業が満たす程度を含める。飼育繁殖または人工繁殖計画の管理面での潜在的意味について考察する。また、可能な限りの範囲で原産国外での飼育繁殖または人工繁殖の普及に関する情報も提示する。
8.5生息地の保全
入手可能であれば、その種の生息地に関係する保護区の数、規模、タイプ、および保護区域外での保全計画に関する情報を提示する。
8.6 安全策
種の附属書Iから附属書IIへの移行または附属書IIからの削除を求める提案、または実質的注釈が関係する提案の場合、関連するあらゆる安全策に関する情報を提示する。
改正案により当該種の取引が増えそうな場合、それが類似種の非持続的取引につながらない理由を説明する。
9. 類似種に関する情報
取引される標本が酷似している種の名称を提示する。どのように識別するかを詳細に提示し、特に頻繁に取引される商品または部分や派生物の詳細を含め、専門家でなくとも情報を与えられれば確実に識別できると期待することが妥当かどうかを説明する。掲載を提案された種の標本を類似種の標本、特にもっとも頻繁に取引される標本から識別する上での難しさをいかに解決するかを詳細に提示する。
10. 協議
直接の接触により、あるいはCITES事務局を通じ、種の生息国から提案に関する所見を得るために行われた協議の詳細を提示する。各国から受けとった所見を提示するものとする。所見は求めたが、支持文書に入れるのに十分な時間内にそれらを受けとらなかった場合は、その旨注記する。要請した日付も記入する。
著しい取引の再検討の対象である附属書II掲載種の附属書Iへの移行を提案する場合、提案国は影響を受ける生息国および適切であれば動物委員会または植物委員会と協議する。提案国は改正案を提出する理由の正当性を証明する根拠を明らかにする。CITES事務局を介した締約国との協議の場合は、生息国からの情報と非生息国からの情報を分離する。
他の国際協定または政府間組織による管理も行われている種の場合、それら組織あるいは団体の所見を得るために行われた協議の詳細を提示し、それらの所見が支持文書でどのように取り上げられたかを示す。所見を求められたが、支持文書に入れるのに十分な時間内にそれらを受けとらなかった場合、その旨注記する。要請した日付も記入する。
11. 追記
12. 参考 ■
| ■決議9.25 附属書IIIへの種の掲載 |
第16条1項により、締約国は附属書IIIに種を掲載する権利を与えられていることを認識し、
第II条3項では、締約国が取引の規制において他の締約国の協力を必要とする場合のみの締約国による附属書IIIへの種の掲載を規定していることを想起し、
附属書IIIへの掲載を要求する締約国およびその隣国の領土を越えた自然分布域を持つ種に関し、
そのような掲載では必ずしも全生息国を包含する必要はないことを認識し、
第1回締約国会議(ベルン、1976)で採択された決議1.5が、附属書IIIに含まれる種の容易に識別可能な部分と派生物すべてを包含するよう勧告していることに留意し、
第5回締約国会議(ブエノスアイレス、1985年)で採択された決議5.22が、附属書IIIに掲載する種に関する基準を勧告したことに留意し、
第7回締約国会議(ローザンヌ、1989年)で採択された決議7.15が、締約国に対し、種の附属書IIIへの掲載または附属書IIIからの削除を締約国会議会合で宣言するよう奨励していることに留意し、
第8回締約国会議(京都、1992)で採択された決議8.23が特に、附属書IIIに掲載する種を提出する前に、締約国はその種の取引上の状態および生物学的状態に関し、動物委員会または植物委員会の助言を要請するよう勧告していることに留意し、
附属書IIIには、まったく国際取引が行われないか、あるいは稀にしか国際取引が行われず、したがって、条約が有効でない種が含まれていることを意識し、
多くの締約国が、附属書IIIに関する条約の規定を履行する管理上の負担を進んで引き受けようとしないことを看取し、
この不満足な履行状態が生じているのは、締約国が附属書IIIの有効性を完全には納得していないためであると信じ、
決議1.5勧告5は、国内法の十分な履行の必要性を取り上げていないという点で欠陥があることを認識し、
第8回会合(京都、1992)で表明された決議の数を減らしたいという締約国会議の希望を想起し、
附属書IIIに関する条約の有効な履行のためには、附属書IIIへの種の掲載に関し、前文で表明された条約の狙いを反映する明快なガイドラインを示すことが望ましいことを考慮し、
条約締約国会議は
附属書IIIへのある種の掲載を考えた場合、締約国は以下のことを行うよう勧告する。
a)次のように保証する。
i)その種はその国に原生する。
ii)種の保護のために使用を防止または制限し、取引を規制する上で、十分な国内法規があり、それらは違法な採取、取引、所有に対する罰則と没収に関する規定を含む。
iii)国内施行手段はこれらの規制の履行という点で十分である。そして
iv)木材を得るために取引される種に関し、特に附属書IIIへの掲載を要求する国の種の保全という観点から、その掲載により条約の目的とその効果的施行をもっとも良く達成するような地理的に離れた種個体群のみを含めることを考慮する。
b)これらの法規と手段にも関わらず、違法取引の規制には、締約国の協力が必要であることを示す徴候があると判断する。
c)他の生息国の管理当局、既知の主な輸入国、事務局、動物委員会または植物委員会に、附属書IIIへのその種の掲載を考慮中であり、そのような掲載が潜在的に持つ影響力に関してそれらの意見を求めたい旨を伝える。そして
d)規定の協議の後、また、その種の生物学的状態と取引状態から、その行動が正当化されると満足できた後、附属書IIIへの掲載を希望する種の名称を事務局に提出する。
さらに、緊急な掲載の必要性が無い限り、附属書IIIへの種の掲載もしくはそこからの種の削除を意図する締約国は、締約国会議会合の少なくとも3ヵ月前までにその意図を事務局に通知し、その会合で採択された附属書Iと附属書IIの改正と同じ日にそれが発効することを保証するために間に合うよう締約国がその改正について通知されるよう勧告する。
事務局に対し、次のように指示する。
a)各締約国会議会合の後に、あるいは正当な根拠があった場合はそれ以外の時点でも、変更された附属書I、II、IIIをまとめて公表する。そして
b)附属書IIIへのある種の掲載を締約国に知らせる前に、第16条4項に従い、当該締約国からすべての関連国内法ならびに条例のコピーを確実に受理する。
動物委員会と植物委員会に対し、入手可能な資金提供を条件として、附属書IIIの種の状態の検討にあたり、必要に応じて締約国を支援するよう要請する。
附属書IIIに種を掲載した締約国に対し、これらの種の状態を定期的に検討し、これらのガイドラインおよび動物並びに植物委員会の勧告を考慮に入れた上で、それらを附属書に維持する必要性を考慮するよう促す。そして
以下に列挙した決議あるいはその一部を破棄する。
a)決議1.5(ベルン、1976)−条約のある規定の解釈と履行に関する勧告−3、4、5項
b)決議5.22(ブエノスアイレス、1985)−附属書IIIへの種の掲載に関する基準−勧告のa)およびb)、要請の段落
c)決議7.15(ローザンヌ、1989)−附属書IIIの改正
d)決議8.23(京都、1992)−附属書IIIの検討 ■
(最終更新日2005年11月000日)
